三越伊勢丹ホールディングス(HD)は8日、エステ大手のソシエ・ワールド(東京・渋谷)を買収すると発表した。訪日外国人らによる「爆買い」の失速でモノが売れなくなる中、エステ店の百貨店への出店などを通じて「コト消費」に焦点をあてたサービスを強化する。
2017年1月12日付でみずほ証券などが出資する投資ファンド、ポラリス・キャピタル・グループ(東京・千代田)などから、ソシエ・ワールドの親会社であるSWPホールディングス(東京・千代田)の全株式を取得する。取得価格は非公表だが、「2017年3月期の連結業績への影響は軽微」(三越伊勢丹HD)としている。
ソシエ・ワールドは全国でヘアサロンやエステティックサロンなど約60店舗を運営。上海や台湾にもエステ店を出店しているが、足元では最終赤字が続いていた。2013年にポラリスがソシエ・ワールドの発行済み株式のほぼ100%をシティグループ・キャピタル・パートナーズから約30億円で取得していた。
三越伊勢丹HDは買収にあたり、「エステティックをはじめとするトータル・ビューティの事業は今後、当社グループに必要な事業」と強調している。