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東京スカパラダイスオーケストラ HMV独占インタビュー

2009年1月14日 (水)

東京スカパラダイスオーケストラ 20周年記念企画! > 東京スカパラダイスオーケストラ 独占インタビュー
東京スカパラダイスオーケストラ インタビュー
20年もやってきて、「あ、良かったな」って思うのは、時代とか日和らずにやってきたからで、そうだからやってられるんだろうなって。これからもブレずにやって行きたいですね。
2009年、20周年を迎える東京スカパラダイスオーケストラ。なぜ20周年もの間第一線で活躍して来れたのか、そんな彼らにとっての原点とは。そして、満を持して2/4にリリースされるニューアルバムについて語ってもらった。
(interviewer:obara masao from.HMV GINZA)
メンバーの川上さん、谷中さんからHMVをご覧の方へのメッセージ。
HMV : 20周年、アルバムリリース、おめでとうございます!! 今作は20周年ということで、やはり何か特別な思いが込められているのでしょうか?

川上 : そんなにこだわるわけじゃないんですが、やっぱり、“気づけば20年なんだね”っていう、分かりやすく言うところの“原点回帰”ですね。
自分たちの足元やこだわりを見直すというか、“もともと、こうだよね、俺たち”みたいなところです。
あえて20年前にやってた曲を新録で入れてみたりだとか、先日も大晦日に10年ぶりぐらいのストリートライブを演ってみたりだとか・・・(笑。

谷中 : たまたま通りかかった、スカパラ・ファンもいたりしてね(笑。

HMV : ものすごく喜んでたんじゃないでしょうか。

谷中 : うん、すごく喜んでましたね。

HMV : 私だったら、震えて倒れると思います(笑

(一同爆笑)

HMV : やはり“原点回帰”ということでゲリラ・ライブ的に?

川上 : そうですね。

谷中 : 久々にやったら、どうなるかな?みたいなところありました。ただ、そこで難しいのは、人が集まりすぎても警察の方に迷惑をかけてしまうし、集まらないと寂しいし・・・(笑。
程よく集めるのが大変なので、そういう意味では今年のカウントダウンは程よく集まってもらって幸せでした。

川上 : そういうやったれ的な感覚が、このNEW ALBUMに音として取り入れられたかなと。

HMV : ジャケットにもイメージやこだわりを持たれましたか?古いソウルのレコードみたいなすごくかっこいいジャケですよね?

川上 : ありがとうございます。そんなふうに、かっこいいって言ってくれると、・・・よかったなぁ(笑
僕たちもすごく気に入っているので、うれしいですね。

谷中 : 今回は中のジャケットも面白いんですよ。

川上 : アルバムを開けて歌詞カードを開くと、すごいのが出てきてね。・・・あれはまだ見せちゃだめなんだっけ?

マネージャー : あれは買った人だけのおたのしみですよ(笑。

川上 : レコードマニアとか、泣いて喜ぶ、大笑いするような仕上がりです(笑。

HMV : 何モノかが封入されていると?

マネージャー : 開くと一面に昔のポスターのようなものが、描かれているんです。

HMV : あーなるほど。

マネージャー : まだ秘密です。

川上 : あれはー、ヤバイよね?

谷中 : 是非、買っていただいた方のおたのしみってことで。

HMV : 是非、HMVで買っていただきましょうね(笑。
ところで今回のアルバムの収録曲には、谷中さんオリジナルの曲がありますが、何年ぶりの作品になるのでしょうか。


谷中 : 何年ぶりなんでしょうね・・・最後が・・・(??)何年ぶりだろう・・・“裏通りの2人”(from ALBUM「ARKESTRA」)以来?

川上 :  結構長いね。

HMV : ということは10年前以来なんですね。それはすごい!それでは如何にしてできた曲なのか聞かせてください。

谷中 : 曲自体、みんなに気に入ってもらってた曲で。実は昔からあって。
その音源を録る機会があったんですが、その時のリハーサルの音源、というか雰囲気が良すぎて、レコーディングで越えられないんじゃないかっていう話になって(笑。
リハーサルで録った音源そのまま入れようよ、とか言ってたんですよ。
でもドラムの欣ちゃんが、改めて録音をやりたいって言ってくれたのがきっかけで復活しました。
スカパラのありそうで無かったかんじの、ゆったりした歌モノっていうかんじが出来たんでね。
それで1曲めにさせてもらって、なんかいつもと違う感を匂わせたいなって(笑。

HMV : 1曲目ですから何かしらの意図があったのではないかなとは思っていました。
川上さん、10曲目「You'll Never Walk Alone」についてもお伺いしてよろしいでしょうか?


川上 : はい、これはですねー、あの、僕のサッカー好きからです(笑。
よくスタジアムに行って、とあるチームの試合前に必ずそのチームのサポーターみんなで歌う歌があって、いつも僕も大声で歌ってるんですね。

HMV : へぇー!(感心&好奇心)

川上 : 僕はサッカーの試合で泣く男ですから。しかもそれが、代表とかの試合じゃなくて、Jリーグの試合からでも普通に泣く男ですから。
感動家なんですよ(笑。この曲は自分に歌って自分で感動する曲なんですよ。というか、とにかく“熱くなる”。
それで調べてみたら、英語なんですけど、日本人でも分かりやすいシンプルな歌詞で、
世の中のほとんどの人に該当するような内容なんですよ。サッカーとか関係なしに歌詞がこれはいいなと思って。

で、更に調べたらいろんなバージョンがあって。エルビス・プレスリーからアレサ・フランクリンから・・・。

でもやっぱり、大体バラードなんですね。で、これを今回はスカっていうか、“スキンヘッド・レゲエ”っていうビートなんですけど、こういう軽快なのに鷹揚な曲とか載せたらおもしろいんじゃないかとおもって、やってみました。
だから、某チームのイメージもちょっとサッカー界ではついているんですけど、「これは、あくまでもサッカーソングではありません! あくまで、“きみはひとりじゃないよ”というメッセージを込めた素晴らしい曲!」という観点で聴いていただいて、サッカー好きじゃない人も、サッカーに詳しくない人にも聴いてほしいと思っております。はい。


HMV : そしてこのアルバムをひっさげての全国ツアーがありますね。

川上 : ひさびさにライブハウスツアーを行います。全国で32箇所。お客さんとステージが相当近いですよ!

HMV : 32本!!ファンにはたまらないですね。

谷中 : 楽しいっすね。なんか近くで演れるとうれしいですね。お客さんの興奮を見ながら、演奏できるっていう。

川上 : 去年、秋冬ツアーが無かったらから、ちょっと空いたかな。1年ぐらい空いてますね。
  すごい小さい会場もあってステージにみんな乗るか心配なところもあるしね(笑)


HMV : 20年経って、この先これから目指すことは何でしょうか?音楽つくりとか、変化そのものへなどあれば聞かせてください。

谷中 : 飽きずに続けていくために、いろんなことを勉強しながらですね。何て言うか、いろいろ小っちゃな違いを楽しみつつ、ミニマムな視点をもって、作って。それで、より多くのひとに聴いてもらうために、どんどん外に出て行く、みたいなことをずっとできればいいなと思う。

川上 : そうですね。元から、スカパラってそういうところがあって、なんか立身出世的な野望じゃないところにあるんですよね。
等身大で、ちょっとだけ先を見つめて、あんまり遠い先のことは考えない。その都度その都度、イイものを吸収して、でもスタンス的には変わらず、芯もブレずに。なんか、ホントね、20年もやってきて、「あ、良かったな」って思うのは、時代とかに杼寄らず(頼らず、流されず)にやってきたからで、そうだからやってられるんだろうなって。これからもブレずにやって行きたいですね。

谷中 : トランペットのNARGOが、すごくいいこと言ってて、「根っこが同じでも、毎回違う花を咲かせる感じです」って。
その精神で行けば、ずっと続けて行けるかなって。

HMV : 20年の時を経ないと今のコトバは出てこない、そんな重みを感じました。
20年もの間、第一線でやってこれたのは、そういうソウルがメンバー全員にあったということでしょうか。


谷中 : うーん。スカパラだと色んなことおもしろがってやれるんで、それが強いのかもしれないですね。“たのしいこと追求”みたいな。

HMV : 東京スカパラダイスオーケストラは、スカを軸に、いろんな音楽ジャンルを日本人に与えてくれたと思います。
20年と言わず、これからもよろしくお願いします!!


谷中 : (ほっこり笑顔)これからも頑張りますね!!