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 米軍と自衛隊が共同で使う厚木基地(神奈川県大和、綾瀬市)の周辺住民ら約7千人が、軍用機の飛行差し止めや騒音被害に対する損害賠償を国に求めた訴訟の上告審判決が8日、最高裁第一小法廷(小池裕裁判長)であった。一、二審判決は、自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めを認めていたが、第一小法廷は一転して退けた。二審判決が認めた将来分の騒音被害に対する損害賠償についても認めなかった。

 基地騒音訴訟では、軍用機の飛行差し止めは認めず、過去の被害に対する賠償のみを命じる司法判断が定着していたが、2014年5月の一審・横浜地裁判決は、自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めを初めて認めた。

 昨年7月の二審・東京高裁判決も、「国が運航で達成しようとする目的に比べ被害が過大で、防衛相の権限を逸脱している」とし、今年末までの期限をつけて差し止め判断を支持。二審は従来の過去分の損害(約82億円)に加え、一審が認めなかった今年末までの将来分の賠償として約12億円の支払いを国に命じる踏み込んだ判断を示した。だが、この日の最高裁判決はいずれも認めなかった。

 住民側は、米軍機の飛行差し止めも求めていたが、最高裁は審理の対象としておらず、訴えを退けた一、二審判決が確定した。