| | 会見に臨んだ(左から)原田、宮田社長、竹村=県庁
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V・ファーレン長崎は10日、長崎県庁で会見を開き、原田武男(39)、竹村栄哉(37)が現役を引退し、クラブのフロントスタッフへ就任したと発表した。今月1日付で営業部へ配属。今後は営業活動だけでなく、サッカー教室などの地域活動にも積極的に参加していく予定。
会見の冒頭で宮田伴之V長崎社長(53)が「黄金の右足を持つ原田武男、左サイドの魔術師、竹村栄哉」とそれぞれを紹介。九州リーグ時代からチームの"顔"として支えてきた功労者の2人に「営業だけでなく、将来的には2014年長崎国体への出場や(今後発足予定の)V長崎のユース、ジュニアユースチームの指導者としても活躍してくれると思う」と期待を寄せた。
国見高出身で元日本代表の原田は、クラブ立ち上げの05年に当時のJリーグ2部(J2)福岡から加入。当初はチーム唯一のプロ契約選手として、未熟なチームにプロ意識を植え付けた。視野の広さ、豊富な経験を生かしたプレーでサポーターを魅了。「ミスターV・ファーレン」として愛された。
竹村は07年にJ2鳥栖から加入し、労を惜しまない献身的なプレーで勝利に貢献した。09年には左ひざ前十字靱帯(じんたい)を部分断裂する大けがを負ったが、過酷なリハビリを乗り越え、翌年復帰。その姿はサポーターに大きな感動を与えた。
会見で原田は「選手をやっている以上、必ず引退はある。悔しい思いもあったが、社長から(フロント入りの)話をいただき、救われた気持ちだった。もう一度V長崎のために頑張っていきたい」、竹村は「選手としてJ昇格は果たせなかったが、今後も陰ながら支えていきたいと思った。県民に愛されるようなチームにしていきたい」と次のステージでの活躍を誓った。