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私が「伊達直人」 初代タイガー35周年イベントで“マスク”脱いだ

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<タイガーマスク35周年大会>初代タイガーマスクとリング上で握手する伊達直人(左) 
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 2010年から広がった「伊達直人」の名で児童養護施設などに寄付する「タイガーマスク運動」で、最初にランドセルを寄贈した男性が7日、東京・後楽園ホールで開かれた初代タイガーマスクの35周年記念イベントで初めて、名前や顔を公表した。

 男性は群馬県前橋市の会社員、河村正剛(まさたけ)さんで43歳。がっしりした体形で、現在は初代タイガーマスクの佐山聡(59)が立ち上げた財団法人「初代タイガーマスク基金」の理事を務めている。素性を明かしたことについては「支援しているのはお金持ちではなく、普通の人だということを知ってほしかった」と話した。

 イベント中に開かれた記念式典で佐山から名前を呼ばれリングに登場。「子供たちは虐待されるためではなく、抱きしめられるために生まれてきた。これからも活動を続けていきたい」とあいさつすると観客席から拍手が巻き起こった。

 河村さんは大分県出身。母子家庭だったが、母親とも幼い頃に死別した。児童養護施設に預けられることはなかったものの、小学生時代、ランドセルを持っておらず、手提げ袋で登下校していた経験が支援を始めるきっかけになった。

 「幼少期の経験をプラスに考えた」と1997年から支援活動を1人で開始。児童養護、社会的養護の拡充や保護者への自覚を促すことが目的とし「僕自身の行動は匿名でやっていない。19年間、自費です」と話した。

 支援を続けていく中、施設に入る子供の人数が年を追うごとに増えていたことに胸を痛めた。「世の中にメッセージを送りたい」と思い、浮かんだのが「タイガーマスク」の主人公・伊達直人の存在だった。

 2010年12月25日のクリスマス、「伊達直人」を名乗り、群馬県中央児童相談所にランドセル10個を贈った。これを機に全国に広がっていったことを振り返り「とてもありがたかった。“伊達直人”の正体より運動の盛り上がりに焦点があたっていたので」と笑顔。翌11年、佐山が「初代タイガーマスク基金」を立ち上げるのを知り、都内にある佐山の道場を訪ねたことで基金に誘われた。佐山からは「熱意が本物」と評された。

 河村さんは本名での支援を続ける傍ら、毎年クリスマスの時期に同じ施設へ「伊達直人」として寄付を続けている。「子供たちにとって施設を卒業したあとが本当に大事」と来年で20年になる支援に引き続き取り組んでいく。  

[ 2016年12月8日 05:30 ]

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