おはようございます。花子(@kojirasehanako)です。
「かくかくしかじか」
東村アキコ先生の漫画は大好きです。
何本も同時に連載しているすごい先生です。
それも全部面白い!
「あー東村先生はすごい才能の持ち主なんだなぁ。うらやましい。」
と思っていましたが、「かくかくしかじか」をよんで、これは絵と戦いながら勝ち取ってきたものなんだな…と分かりました。
あらすじ
林明子は、宮崎県の片隅で伸び伸びと育ち、自分は絵の天才だと思い込みながら少女漫画家になることを夢見ていた。 高校生のころ「美術大学に進学し、在学中に漫画家としてデビューする」という計画を立て、高校3年で日高絵画教室の美大進学コースに入る。 しかし、講師であり自らも画家の日高健三に今までの自信と天才との思い込みを粉々に打ち砕かれ、待っていたのは竹刀とアイアンクローのスパルタ指導。 そして、厳しくも優しい恩師・日高先生と、調子者のミラクルガール・明子が、ときに反発しながら二人三脚で美大合格を目指す。
受験、大学生活、就職、仕事……漫画家としての人生に至るまでを描いたドラマチック・メモリーズ。
Wikipediaより引用
私は絵には興味がありましたが、美大には行こうとも思いませんでした。
上手い人が周りにめちゃめちゃいたので。
その人たちも大学に入るのに苦労しているのが、側から見ても分かったんで。
この本を美大生の人が読んだら「あるあるあるー!!」ってなるんでしょう。
東村先生は、先生に「描け!」と言われ、毎日毎日泣きそうになりながら書き続けます。
この先生は強烈に厳しく、そして生徒思いの優しさを持っています。
浪人せずに東村先生が美大には受かったのはこの先生のおかげです。
しかし、せっかく入った大学では何も描く気が起きない。
そして普通に就職。
その後漫画家へ。先生には内緒です。
はぁー、東村先生の気持ちが胸に刺さって読むのが辛くなります。
先生が自分のことを思ってくれているのはすごく感じる。
その期待通りに動けない自分。その期待がどんどん重く感じる。
絵を描いて欲しい先生と、漫画が描きたい東村先生。
どんどん離れていく。
恩師に報いることができなかった、東村先生が、どうしても描かずにはいれなかった作品なのがひしひしと伝わってきます。
ちょっと羨ましい
この作品を読んで思ったこと。
「東村先生が羨ましい。」
確かに「描け!」「描け!」と言われてきた東村先生にとっては、とてもつらい道だったかもしれません。
でもこの苦しい思いが後に財産になっています。
どんなに辛くても「描け!」と言われ続けたおかげで東村先生は描き続けられます。
「かくかくしかじか」は見る人によって変わる作品じゃないでしょうか。
「あー私もあの時は頑張ったなぁ…」
「私はこんなに頑張った覚えはないなぁ。中途半端だなぁ。」
私は後者の方です。
こんなに頑張った経験はないです。
※ここまでなったことはまだないなぁー。
学生時代に絵でも勉強でも運動でも打ち込んどけはよかったなぁ。
ちょと後悔。
でも、後悔しても自分の人生変わるわけじゃないので、今できることを精一杯頑張ったらいいんじゃない?
なので今日も頑張ります!(なんやこれ?笑)
「かくかくしかじか」は頑張った経験がある人もない人も心揺さぶられる作品です。
東村先生の漫画は面白いものが多いので他も読んでみてください!
「主に泣いています」はギャグと「美しすぎる」人への差別がコントラストで楽しめます。
「海月姫」は冴えないおたく女の子がかっこいい男の子に才能を見初められて、服飾の道に進む話。少女漫画!って感じで、きゅんきゅんできます。
どちらも実写化されています。
「東京タラレバ娘」私世代にはドンピシャすぎて、読むのがつらい。でも面白くて読んじゃう。これもドラマ化されるそうなので、見たいような見たくないような…たぶん見ます。