韓国国防部(省に相当)が安全と豪語してきた軍内部のイントラネット(国防網)が、北朝鮮と推定される外部勢力によって不正アクセスされていたことが遅まきながら判明した。軍イントラネットに侵入されたのは、韓国軍創設以来初めて。国を守る軍では到底あり得ないことだ。国防部は5日、「作戦計画や外国から受け取った軍事資料などデリケートな情報は流出しなかった」とコメントしたが、信じるべきかどうか疑問だ。最悪の場合、韓国は軍事的危機に直面しているのかもしれない状況といえる。
今回の不正アクセスは、国防統合データセンター(DIDC)のサーバーでインターネットを利用した外部ネットワークと国防網が連結されていることを誰も知らなかったことが発端だった。DIDCは国防網を統合管理する部隊で、軍の内部情報はここを経由することになっている。2年前DIDCにそのようなサーバーを納入した業者について、韓国軍は現在、「対共」容疑に重点を置いて調査を行っているという。ぞっとするのは、韓国軍が今年9月23日、外部ネットワークで悪性コードが爆発的に増加するという異常な状況を確認しながらも、国防網に侵入されたとは分からなかったという点だ。問題のDIDCのサーバーを確認するまで、およそ20日かかったという。
悪性コードが最初に侵入したのは今年8月4日のことだったので、2カ月以上にわたりどんな機密が漏れていったか分からない。悪性コードは、外部ネットワークに置かれている国軍サイバー司令部のワクチン中継サーバーも感染させた。同サーバーとつながっている複数の端末も当然汚染され、ここでも秘密資料が流出した。揚げ句、国防部の長官のパソコンまで感染した。