12月07日 19時21分
廃棄されるはずだったカレーチェーン店のカツが横流しされた事件で、カツの処理費用をだまし取った罪などに問われている廃棄物処理業者の会長の裁判が名古屋地方裁判所で開かれ、検察は「金もうけを動機とした食への信頼を踏みにじる悪質な犯行だ」として、懲役3年6か月、罰金100万円を求刑しました。
愛知県稲沢市の廃棄物処理業者、「ダイコー」の会長、大西一幸被告(76)は、「CoCo壱番屋」を展開する「壱番屋」から廃棄処分を委託されたビーフカツ約6万枚を「堆肥にした」と、うその報告をして、処理費用28万円余りをだまし取ったほか、5万枚余りのカツを食品として横流ししたとして詐欺や食品衛生法違反などの罪に問われています。
7日、名古屋地方裁判所で開かれた裁判で、大西会長は「カツにプラスチック片が混入していることは知っていたが、それぐらいならいいかと思い、横流ししてしまった」と証言しました。
検察は「領収書を残さないなど、手口は巧妙で、金もうけを動機とした食への信頼を踏みにじる悪質な犯行だ」として、大西会長に懲役3年6か月、罰金100万円、法人の「ダイコー」に罰金50万円を求刑しました。
また、大西会長から横流しされたカツを別の業者に転売したとして詐欺などの罪に問われている岐阜県羽島市の食品関連会社「みのりフーズ」の元経営者、岡田正男被告(79)の裁判もあり、検察は「2年近くカツを転売し、悪質だ」として、懲役2年10か月、罰金50万円を求刑しました。
大西会長の判決は12月16日に、岡田元経営者の判決は12月20日に言い渡されます。
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