12月07日 09時54分
名古屋城天守閣の木造での復元に向けた関連予算案を審議している名古屋市議会の委員会が開かれ、建設費用をめぐる市側の説明が変遷したことに議員側から反発の声が相次ぎ、6月の定例議会以降、3度目の継続審議とすることが決まりました。
名古屋城天守閣の木造での復元に向けて、基本設計の費用などを盛り込んだ補正予算案は、11月30日に市議会で審議が再開され、7日の定例議会最終日を前に6日、委員会で締めくくりの質疑が行われました。
これまでの審議で名古屋市側は、完成時期を当初の想定から2年間、先送りすることに伴って建設費用が膨らむ可能性がると説明してきましたが、5日の審議では一転して当初の想定通り、約500億円で建設が可能だと説明を修正しました。
これについて、6日の審議では議員から「建設費用に関する市側の説明が何度も変遷したことが理解できない」、「契約に関して市長と市当局の見解が食い違っているような状態では議論が進められない」などの意見が相次ぎました。
そして、完成時期や建設費に関して市長と市当局、業者の3者で協議が整った状態で審議を進める必要があるとして、今の議会で結論を出さず、予算案を継続審議にするよう求める動議が出され、採決の結果、賛成多数で継続審議にすることが決まりました。
このあと開かれた議会運営委員会で、7日の本会議で改めて予算案の取り扱いについて採決が行われることになり、継続審議が正式に決まる見通しです。
予算案が継続審議になるのは6月の定例議会と9月定例議会に続いて3度目です。
河村市長は記者団に対し、「とにかく議会で決めてくれないと何ともできず、自分の力不足を感じている。予算案をどのように取り扱うかは今後、検討したい」と述べました。
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