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首相の真珠湾訪問 受け止めは

12月06日 20時09分

12月8日で75年となる旧日本軍による真珠湾攻撃は太平洋戦争の発端となり、アメリカ軍の兵士などを中心に多数の犠牲が出ました。安倍総理大臣は12月26日と27日に現職の総理大臣として初めて真珠湾を訪れ、犠牲者を慰霊することを5日夜明らかにしました。東海地方ではどう受け止められたのでしょうか。
兄が真珠湾攻撃に参加した岐阜県東白川村の安江均さん(89)の兄の巴さんは24歳の時、海軍の飛行兵としてアメリカ軍の艦船に魚雷攻撃を行いました。
巴さんは真珠湾攻撃の成果を両親に報告するなどしましたが、終戦の年に戦死しました。
今回の安倍総理大臣の真珠湾訪問について安江さんは「ありがたいことだと思います。戦争に終止符をうってくれるように感じています」と歓迎した上で、「私も兵隊の経験がありますのであんな悲惨な戦争はもう二度と起こしてはいけないと強く感じます」と話していました。
愛知県刈谷市には、『ニイタカヤマノボレ』という真珠湾攻撃の開始を伝える暗号を送信したとされる依佐美送信所があります。
当時としては世界最大級の施設で、東洋一の高さを誇る250メートルの鉄塔が8基建っていましたが、今は記念として当時の10分の1にあたる25メートルの大きさで1基が残されています。
この鉄塔の脇の記念館でボランティアのガイドを務める山本吉晃さんは「8つ鉄塔は刈谷の町のシンボルだった。時代とともに必要とされなくなったが、貴重な遺産なので多くの人に見てもらいたい」と話しています。
歴史を学ぼうと訪れた地元の男性は「安倍首相が真珠湾に行くということで、お互いが理解し合って2度と戦争が起きないよう誓い合うことが大事なことだと思います」と話していました。
名古屋市名東区にある戦争の資料館「ピースあいち」の副館長の竹川日出男さん(78)は「安倍総理の真珠湾訪問は、ことしオバマ大統領が広島を訪れたお礼に受け取れ、政治的な思惑を感じざるを得ない部分もあるがそうであったとしても、訪問によって日米両国の国民のわだかまりが解けて平和につながっていけばそれはそれでいいことだ」と話していました。

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