12月04日 12時27分
国土交通省の国道事務所の副所長が4年前、三重県紀北町のトンネル工事の入札をめぐり、落札できる価格などを建設会社側に漏らし、その見返りに100万円分の商品券を受け取ったとして、加重収賄などの疑いで愛知県警察本部に逮捕されました。
逮捕されたのは、三重県四日市市にある国土交通省中部地方整備局・北勢国道事務所の副所長、深谷亘容疑者(56)と、建設会社の奥村組の元社員、星野直則容疑者(67)です。
警察の調べによりますと、深谷副所長は平成24年1月に行われた三重県紀北町を通る紀勢自動車道のトンネル工事の入札をめぐり、落札できる価格など入札に関する情報を奥村組側に漏らし、その見返りに星野元社員から100万円分の商品券を受け取ったとして加重収賄などの疑いがもたれています。
深谷副所長は当時、名古屋市にある中部地方整備局の課長補佐で、発注する工事の施工計画や予定価格などを知る立場だったということで、調べに対して「間違いありません」と容疑を認めているということです。
星野元社員は官製談合防止法違反の疑いがもたれていて、贈賄についてはすでに時効が成立しています。
国土交通省中部地方整備局の塚原浩一局長は「幹部職員が逮捕されたことは国民からの信頼を裏切るもので誠に遺憾であり、心よりお詫びします」とするコメントを出しました。
中部地方整備局では、ことし10月にも三重河川国道事務所の元課長が加重収賄などの罪で起訴されていて、塚原局長は「不正行為を看過する組織の風土がなかったか、徹底した原因究明を行い、厳しく再発防止に取り組みます」としています。
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