日米防衛相会談 北部訓練場の一部返還へ協力確認

日米防衛相会談 北部訓練場の一部返還へ協力確認
k10010797901_201612071211_201612071214.mp4
稲田防衛大臣は、日本を訪れているアメリカのカーター国防長官と会談し、日米同盟の重要性を改めて確認するとともに、沖縄県最大のアメリカ軍の演習場、北部訓練場の一部返還について、今月22日の実現に向けて協力していくことを確認しました。
稲田防衛大臣は7日、防衛省で、日本を訪れているアメリカのカーター国防長官と会談しました。会談の冒頭、稲田大臣は、「カーター長官のリーダーシップの下で日米同盟の深化と強化が進んだ。引き続き協力をお願いしたい」と述べました。

これに対し、カーター長官は、「われわれの同盟はアジア周辺の要であり、これからも平和と安定を維持するために絶対的なものだ」と応じ、日米同盟の重要性を改めて確認するとともに、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

この後、会談では、沖縄県最大のアメリカ軍の演習場、北部訓練場の一部返還について、今月22日の実現に向けて協力していくことや、日米地位協定の対象となる軍属の範囲を明確化するため、引き続き協議していくことを確認しました。

また、両閣僚は、安全保障環境が厳しさを増していることを踏まえて、沖縄県の尖閣諸島が日米安全保障条約の適用範囲に含まれることや、北朝鮮による挑発行為に対して、アメリカが同盟国を守る「拡大抑止」に揺るぎがないことを改めて確認しました。

稲田防衛相「次期政権でも同盟強化を」

稲田防衛大臣は、日米防衛相会談の後、アメリカのカーター国防長官とそろって記者会見し、「日米同盟を強固なものにしていく努力は決して歩みを止めてはいけない。日米同盟は、わが国だけではなく、日本とアメリカの双方に利益がある。次期トランプ政権でも日米同盟は、わが国にとっても、アメリカにとっても、アジア太平洋地域や世界にとっても重要なものだ。価値観を共有する国々と一緒に、力ではなく、法による支配を貫徹していくためにも、日米同盟を次期政権のもとでも、しっかりと強化、深化していきたい」と述べました。

カーター国防長官「同盟は域内安定の要」

アメリカのカーター国防長官は、「われわれの同盟は域内安定の要の石と考えている。これほど強く域内外の安定が強まったことはない」と述べ、日米同盟の重要性を強調しました。一方、次の国防長官に起用されるマティス元アメリカ中央軍司令官への引き継ぎについては、「マティス氏のことはよく知っていて、尊敬の念を持っている。秩序だった引き継ぎをして、初日から働けるようにしていきたい」と述べました。