2016年12月6日05時00分
トランプ氏の米大統領選での勝利をめぐっては、既存メディアの退潮だけでなく、虚偽ニュースの拡大という新たな現象も指摘されている。米メディアやネットで何があったのか。
■地方紙衰退、「ウソ」拡散 ジョシュア・ベントンさん(ニーマン・ジャーナリズム研究所長)
今回の米大統領選では、地方紙の衰退に象徴される米メディアのチェック機能低下が表面化する一方、ネット上では様々な虚偽ニュースが拡散しました。トランプ氏の当選の背景には、こうした米メディアの構造問題があります。
かつて、新聞は読者に情報を伝える手段を独占し、広告収入を得て、ジャーナリズムを実現していました。しかし、デジタル化でその前提が変わってしまった。新聞社のモデルは崩れ、今年、広告収入減は加速しています。地方紙は特に打撃を受け、市議会を取材したり、調査報道で問題を掘り起こしたりする、民主主義の観点から考えて最も大切な情報が減っています。
大統領選でトランプ氏が支持を…
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