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 政府は今年度の税収不足を穴埋めするため、赤字国債(国の借金)を1・9兆円程度、追加で発行する方針を固めた。年度前半の円高で企業のもうけが減り、法人税収入が想定以上に落ち込むためだ。年度途中で赤字国債の発行額を増やすのは、リーマン・ショック直後の2009年度以来、7年ぶり。

 月内に閣議決定する16年度第3次補正予算案に盛り込む。

 財務省は、台風被害の復旧や、ミサイル防衛システム整備の前倒しなどのため、数千億円規模の補正予算を検討。税収の下ぶれは当初、数千億円規模とみて、赤字国債の発行は見送る考えだった。

 ところが、製造業を中心に業績が悪化し、税収不足が2兆円近くにふくらんだ。今年度の税収見通しは、15年度の56兆3千億円を下回る55兆円台後半まで下方修正することになった。低金利によって国債の利払い費が浮いた分を充てたり、予算をやりくりしたりするだけでは減収分を穴埋めできず、赤字国債を追加発行することにした。

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