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夜と朝のあいだ

東海地方に住む独身貴族のノート

アキラです。バツ無し独身貴族のノート。

昔のアニメの話と、SF「20億の針」の話。名作の紹介・・・

Books

今、ふっと思ったんだけど、オレが子供の頃のアニメなんて、過激な表現とか多かったような気がするな。

みなしごハッチなんていう人気アニメもあったけど、このタイトル、今じゃ差別的表現ってことで再放送も出来ないそうじゃないか。これ、人気番組だったんだけどな。

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名作と言われるあしたのジョーなんて、差別表現のオンパレードだったからな。当時は、子供だし、そんなに深い意味も考えなかったけど・・・。

こういうのも覚えてるぞ。アニメのタイガーマスクだけどね。ご存知、梶原一騎原作のやつなんだけど、このアニメもすごい人気だった。

プロレスラーのアニメなんだけど、覆面世界選手権ってのが行われた回なんだけど、初っ端の挑戦者はミスター・ノーってレスラー。

この人だ・・・。

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これ・・・

あれだろ・・・

チ〇コやんか!

今じゃ、絶対に放送できんだろうな。

このミスター・ノーだけど、弱いくせにマニアには人気があるらしく、なんとフィギュアも売られてるみたいだww

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オレなんか、このミスター・ノーを観たいがためだけに、DVD買ったからな(笑)

もちろん、大人になってからだけどね。

タイガーマスク DVD-COLLECTION VOL.4 タイガーマスク DVD-COLLECTION VOL.4

いろいろ探してたら、こんなのも有ったぞ・・・。

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さすが人気者、いろいろ描かれてるな。

 

アカン!

タイガーマスクで引っ張りすぎたな。

まぁ、昔のマンガアニメは自由だった・・・。今みたいに、タバコのシーンでギャースカ騒ぐ風潮もなかったしな。


で、最近、あるマンガを読んだんだけどね。

寄生獣ってマンガだ。

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テレビアニメにもなってたそうだし、映画にもなってたそうだけど、全然、知らなかった・・・。

どうして、このマンガを読んでみようと思ったかと言うと、ある小説がキッカケなんだけど、その本を読んだ時に、いろんなブログで寄生獣に触れられてて、ちょっとマンガを見てみよう、って思ったわけ。

その小説、「20億の針」っていうSF小説なんだけど、ここからが今回の本題。

 続き~

 

この「20億の針」・・・名作だ。

1950年に発表されたSF。古典と言っても良いぐらいのクラシカルな年代に書かれた本書だけど、新訳という事もあり読みやすい日本語で、一晩で読めてしまった。内容もなかなか「読ませる」内容で好感。

 

南太平洋に2隻の宇宙船が墜落するところから物語は始まる。一方の宇宙船には捜査官(捕り手)、もう一方には追われている犯罪者(ホシ)が乗っていた。
彼らは高度な知能を持つゼリー状の生命体であり、宿主なしでは生きられない。捜査官は少年(ボブ)の体に寄生し、犯罪者もまた誰か別の人間に寄生してる・・・。誰に寄生しているのか?
この犯人捜しというかマンハントが物語の軸になるわけだが、ただの犯人捜しだけの物語になっていない。

墜落した直後、捜査官が新たな宿主を探す描写、捜査官に寄生された少年の驚き、とまどい、好奇心が丁寧に描かれていて、序盤からストーリーの中にスッと入っていける。
特に初めて捜査官と少年が言葉で交信するシーンなどは、名シーンと言っても良いと思うぞ。

物語を通じて捜査官は分別のある大人、少年の方は聡明だが思考より行動が先になるタイプとして描かれていて、このコンビが「友情?のような感情」を育みながら犯罪者を探し出す様子は、睡眠時間を削っても先を読みたいと思わせる文章。

20億と言うのは、この作品が描かれた当時の世界の人口で、20億人の中から針(犯罪者)を探す、という意味だけど、実際には、少年の暮らす島(人口160人程度)の中での犯罪者探しとなる。その中でも、特に少年と親しい友だち5,6人が「容疑者」として挙げられており、その中の誰が犯罪者に寄生されてるのか?という謎解きテイストも味わえる。
捜査官と少年が互いの意見を交換しながら推理をすすめてるうちにも、小さな事件が一つ、また一つと起こり・・・。
でも、誰かが死ぬこともないし、読んでいても心地よい文章(訳文の上手さかな)。

どのような方法で犯罪者を見つけるのか?見つけた後はどうなるんだろう?というミステリーな味付けに加えて、南太平洋の風景の描写も良かったなぁ。海で遊ぶ少年たちの姿や彼らの日常が躍動感ある描写で描かれているのも好感。

SFであって純粋なミステリーじゃないので、結末は驚くようなものではないけど、犯罪者が寄生してる宿主を推理する過程は良く描けているし、犯罪者(厳密にはゼリー状の知的生命体)との対決シーンなんかは、さすがにドキドキさせられたな。

ストーリーの性質上、中盤~後半はSF臭が薄れるんだけど、この点は、SFマニアには物足りないかもしれないし、逆に言えばSFが苦手な人には受け入れやすいかもしれない。

最後の1ページ、少年の洒落た言葉でこの物語は幕を閉じるのだが、ハッピーエンドで良かった。

☆4個

20億の針【新訳版】 (創元SF文庫) 20億の針【新訳版】 (創元SF文庫)

背表紙~

2隻の宇宙船が南太平洋に墜落した。1隻に乗っていたのは捜査官、もう1隻に乗っていたのは犯罪者。両者とも人間ではない。高度な知性をもったゼリー状の生物であり、彼らは宿主なしには生きられない。捜査官は一人の少年の体内に宿り、犯罪者は別に人間にとりついている。だがいったい誰に?容疑者は地球上の人間全員、20億人。様々な寄生生命SFの原点となった歴史的傑作。

 

マンガ寄生獣は、明らかに本書の影響を受けてると納得。

 

次回の予定~

農業は大変なのだ!

逃げ出したバイトの思い出を話してみた。