どうも、ラッキーマンです。
今回はこんな本を読んでみました♪
内容紹介
インターネットが消える前に
およそ半世紀前に産声をあげたインターネット。その進化は社会、経済、文化、時間、人、あらゆるものを変化させた。
しかし常時接続、無線接続、IoTのなかでその姿は見えなくなり、自由と可能性に満ちた「世界」は、むしろ閉ざされつつあると家入氏は警告する。
パソコン通信からSNSを経由し、サーバー事業やプラットフォーム事業、さらに都知事選まで、ネットに人生を捧げてきた氏は、なぜ今その「世界」に別れを告げるのか?
果たしてこれから先にやってくる「世界」の姿とは? これは、その「輪郭」を取り戻すための思想の旅。
起業家の家入一真さんの書籍。「インターネットともに生きてきた。」と言ってもいい家入さんがネットの歴史とそれが社会にどのような影響を与えてきたのかをご自身の人生と共に語ってくれています。
家入さん自身の人生は⇩の記事で感想を書いた2冊の本が詳しいので、興味ある方は読んでみるといいでしょう。家入さんの人生は波乱万丈なので読んでるだけでも楽しいです(笑)
元引きこもりの人が社長になった本を読んでみました。 - ニート気質な僕の生きる道
家入一真さんの我が逃走。逃げまくる姿に目が離せなかった。 - ニート気質な僕の生きる道
僕はネットの歴史やどういうサービスが出ていたかについて全くの無頓着な人間だったので、単純に知らない人間として「へぇ、当時はそういうサービスがあったのか」「当時はネットってそういう感じだったんだな。」という視点で楽しめました。ネットに詳しい人からしたら物足りないかもしれないけど、僕のような知らない人間にとってはそういう流れを知れただけでも良かったです。
また本書では家入さんがネットが当たり前になりすぎて日常に溶け込んでいる状態を「輪郭が消える」という言葉で表現しています。かつてのようにわかりやすくインターネットと日常生活がわかれているわけではなくSNSなどで当たり前のようにネットがある生活。そして多くの人がその事をもはや意識することがなくなっていることを危険視しています。
なぜなら現代のネット社会ではいつの間にか自分がいいとするもの、自分が心地いいと思えるものしか周りにないという状況がネット上でいとも簡単に作られてしまうから。自分の世界が知らぬ間に他者と分断されてしまっているんです。「あなたはこれが好きですよね。」という世界で固められてしまうわけです。
Twitterのタイムラインもそうですし、Amazonで何か買う時も自動的に自分の購入履歴に基づいて「あなたへのオススメ」の商品がピックアップされるなんていうのもまさに「自分が興味ある物しかない世界」が広がっているわけですね。
そうなると当然ですが自分と反対意見の人の声は届きません。仮に自分が間違っている直すべきところがあったとしてもそれが自分の耳には届かない。自分の都合のいい世界、都合のいい考えで固められてしまっている。そうなるとそれは極端な考えにもつながりかねない。極端な志向の人というのは自分と同じ考えの人間を受け入れません。それはやがて自分と反対にいる人間の排除にもつながりかねない。
人類の歴史を見ればそうやって反対の人間を迫害したり、しまいにはその存在を抹消するような悲劇が起こっているのは誰もが知っているはず。閉じた世界、閉じた考え、その中で醸成された極論というのはそういった危険な要素を持ち合わせているわけです。
「じゃあどうすればいいんだ?」と思う方もいるでしょう。当然ですが家入さんはその辺のことについても語っています。
- 信じるに足るものを探そう
- 分断された世界の外へ向かおう
- 偶然を創ろう
- エクスターネット的
- sixdegreesの外に行こう
- 孤独な時間を創ろう
- 世界を強制的に変えてみよう
- 軸を増やそう
- 書店に行こう
- プラットフォーマーになろう
ものすごーくシンプルに言うと
「外に飛び出せ!!」
ってことですね。自分にとって心地のいい世界、自分が信じている世界から飛び出してみようと。そうすることで自分と違う考え、新たな視点や発見に出会うことができる。
ネットの世界というのは今やブログにせよFacebookにせよTwitterにせよ閉じた世界になりがちです。そこには自分と近い考えを持っている人がいる一方で自分と違う考えを持つ人と出会うにはよっぽど意識しないと出会えなくなってしまいました。
それは確かに効率がいいっちゃいいことなんだけど同時に偶然性が失われてしまった証拠でもある。中には偶然の出会いから始まる発見もあるわけですよ。そこから化学反応が起きていいアイディアが生まれたり新たなつながりができたりもする。でも閉じた世界ではそれが起きない。だから外に出ようと。
この発想ってもしかしたら家入さんがひきこもっていたという経験も関係しているんじゃないかな??家入さん自身学生時代にひきこもって外に出れなかった。でも外に飛び出してあれこれやっていくうちに色々な出会いがあって、発見があって違う繋がりができてそうして今の場所までたどり着いた。
自分の部屋という閉じた世界から外の世界に飛び出していったことで止まっていた時間が動き出した。確かに傷つくこともあったのだろうけど、それ以上に外に出ることで得たものが大きかった。
ネットの閉じた世界、世界を閉じた自分の部屋。どちらも意識して飛び出さないと考えがどんどん偏っちゃうし、そこに偶然のきっかけや偶然の出会い偶然の発見は起きない。ネットの未来のことを語りつつ実はそんなことを言いたかったんじゃないだろうか??と勝手に想像してみました。「ネットでも現実でもひきこもってないで外に出ようよ。」と。的外れかもしれないけどね‥‥‥。
外に出るための一つの方法として家入さんは「書店に行こう」っていうのをあげてますが、僕もこれは大賛成。本を読むってことは単に知識を得るだけじゃなくて、視野を広げてくれるし閉じた世界から飛び出すきっかけにもなると思います。
本屋をうろついてると本当に様々なジャンルのものが置いてあるんですよ。それこそ知らない作家さんの本もあれば「こんな事を取り上げてるものがあるのか?」っていう本との出会いがあったりする。まさに偶然の出会い、そしてその本との出会いはもしかしたら今までの閉じた世界、固定された価値観から解き放ってくれるかもしれない。そんな力が書店にはあるんじゃないかな?なんて僕は思うんですよね。
「本買うならAmazonでいいじゃん。」って思うかもしれません。でもAmazonだと基本的に自分がほしいものとその関連商品しか出てこないんですよ。だからどうしてもジャンルが偏っちゃうんですよね。だから外に飛び出して偶然の出会い、きっかけを求めるなら断然書店、もしくは図書館もいいですね♪
最近は僕も家に閉じこもりがちで閉じた世界にいるので、「そろそろ外に出ないとなぁ。」とこの本を読みながら改めて思いました。そういう点でもいいきっかけを与えてくれた一冊だったなと思います。
「閉じた世界から飛び出す。」
この本を読めばその必要性が改めて認識できる一冊です。また冒頭でも書いたようにインターネットの歴史やサービスについてもザーッと触れることができて楽しめます。家入さんにあまり興味がなくても「なるほど。」と思える気づきや発見もあると思うのでぜひぜひ読んでみてください♪
それでは今回はこの辺で!!
最後までご覧いただきありがとうございました!!
次回もよろしくお願いいたします♪