トランプ次期大統領 温暖化めぐりゴア元副大統領と会談

先のアメリカ大統領選挙で、地球温暖化について、「でっち上げだ」などと述べていたトランプ次期大統領は、温暖化に警鐘を鳴らす活動を続けるゴア元副大統領と会談し、今後の対応に変化があるのか注目されています。
トランプ次期大統領は先のアメリカ大統領選挙で地球温暖化について、「でっち上げだ」と述べたほか、国際的な枠組み「パリ協定」からも脱退する意向を示すなど、温暖化対策に非協力的な姿勢を示していました。

そのトランプ氏は5日、ニューヨークのトランプタワーで、温暖化に警鐘を鳴らす活動を続け、9年前にはノーベル平和賞を受賞したゴア元副大統領と会談しました。
会談後、ゴア氏は記者団に対し、「極めて生産的な話ができた」と述べたうえで、トランプ氏の長女で、温暖化対策に前向きであることで知られるイバンカさんとも、個別に意見を交わしたことを明らかにしました。

トランプ氏は最近、アメリカメディアのインタビューに対し、「パリ協定」からの脱退について、「じっくりと考えている。先入観を持たずに取り組んでいく」と述べ、柔軟な姿勢に転じる可能性も示唆しており、今後の対応に変化があるのか注目されています。

一方、トランプ氏は5日、次の住宅都市開発長官に、大統領選挙の共和党の候補者選びで一時、トップを争った、元神経外科医のベン・カーソン氏を起用すると発表し、新政権の閣僚に初めて黒人を指名することで、多様性のある人事を印象づける狙いがあるとも受け止められています。