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死んだ野鳥2羽、鳥インフル「陰性」 安曇野、生坂で回収

 安曇野市の御宝田(ごほうでん)遊水池で三日、コハクチョウから鳥インフルエンザの陽性反応が出た問題で、県は五日、新たに死んだ野鳥二羽を安曇野市と生坂村で回収したと発表した。簡易検査ではともに陰性だった。県は茨城県つくば市の国立環境研究所に検体を送って精密検査する。

 県によると、五日午前七時半ごろ、安曇野市の犀川河川敷で、衰弱しているコハクチョウ一羽がいると安曇野署を通じて連絡があった。同日午前九時四十分ごろにも、生坂村の生坂ダム取水口にオオバン一羽が死んでいると、ダムを管理する東京電力の職員が届け出た。二羽が見つかった場所はともに、県が三日に指定した野鳥の監視重点区域内だった。

 県は三日に見つかり、簡易検査で陽性反応が出たコハクチョウを精密検査した結果、毒性が強い高病原性鳥インフルエンザの可能性がある「H5亜型」と発表した。国の確定検査機関である鳥取大で、さらに詳しく調べている。

 県は、県内の養鶏農家など千三十六戸に注意喚起し、野鳥には近づかず、死んだ野鳥を見つけたら触らないで県や市町村に連絡するよう呼び掛けている。

 (沢田佳孝)

◆立ち入り規制、道路封鎖 安曇野市

御宝田遊水池に続く堤防道路への進入禁止を呼び掛ける看板=安曇野市で

写真

 鳥インフルエンザの陽性反応がコハクチョウ一羽から出た安曇野市は五日、野鳥が飛来する同市豊科田沢の「犀川白鳥湖」周辺の道路を新たに封鎖するなど対応に追われた。

 市は三日以降に陽性反応が出たコハクチョウが見つかった、同市明科中川手の御宝田遊水池への立ち入りを規制し、犀川右岸沿いを走る周辺の堤防道路約一キロを封鎖した。

 これに加え、御宝田遊水池から約三.六キロ南にある犀川白鳥湖周辺の左岸堤防道路約五百メートルも封鎖した。

 市は五日、農林部農政課や耕地林務課の課長ら約二十人を集めた連絡会議を開き、今後の対応を確認した。

 市の担当者は「規制エリアに立ち入り、消毒せず帰宅すると野鳥への感染拡大の危険がある」と語り、近くに立ち入らないよう理解を求めている。

 犀川河川敷でハクチョウの保護に取り組む「アルプス白鳥の会」も活動を控えている。事務局の会田仁さん(67)=同市穂高有明=は「ついに来たかという感じ。愛鳥家として悲しく心配でもある。これ以上衰弱した鳥が見つからないことを願っている」と語った。

 影響は安曇野市外にも広がっている。松本市は、アルプス公園内の「小鳥と小動物の森」を四日から臨時休園にした。

 (水田百合子)

 

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