韓国の大統領友人、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件に抗議し、大統領の即時退陣を求める3日の大規模集会(ろうそく集会)で、たいまつが登場した。416個のたいまつを掲げて行進が行われた。旅客船「セウォル号」沈没事故が起きた4月16日を意味しているといい、生命と真実を象徴しているらしかった。「ろうそくは風が吹けば消える」という与党議員の発言に対する抗議と冷やかしの意味も込められている。消えゆく朴槿恵政権に対する怒りの表現でもある。同時に、たいまつがこれまで平和に行われてきたろうそくデモを変えてしまいかねないという心配もある。「偽物の保守をたいまつで燃やしてしまおう」と言った野党の大物はこの日、広場で「ろうそくをたいまつに、たいまつを野火に」と訴えた。
米国の外交専門誌が、韓国の大規模ろうそく集会を「キムチと同じくらい韓国的」と評した。韓国人の独特の飲食文化であるキムチのように、ろうそく集会は韓国にしかない現象だということだ。海外メディアはこれまで、韓国の後進的な政治を批判する一方で、暴力に流れないデモ文化だけは高く評価してきた。一つ一つは小さいが、集まれば巨大になるのがろうそくの力だ。新たに登場したたいまつが、真理を明らかにするたいまつではなく、自由を燃やすたいまつになるようなことが決してあってはならない。