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 東京電力は5日、福島第一原発3号機で冷却水タンクのポンプが停止し、原子炉への注水が止まったと発表した。約1時間後に別のポンプを使って注水を再開した。

 東電によると同日午前10時2分ごろ、原子炉を冷却する水をためる「3号機復水貯蔵タンク」から原子炉へ水を送り出すポンプが止まった。点検中の作業員がよろめいた際、過ってポンプのスイッチにぶつかり、スイッチレバーが動いてポンプが停止したという。午前11時前に別のポンプを起動し、原子炉の冷却を再開した。原発の敷地内で放射線量に大きな変化はみられないという。

 3号機の燃料は2011年3月の事故で溶け落ち、現在、1時間に約4トンの水をかけて冷却している。5日午前5時現在の原子炉圧力容器の底部の温度は23・1度だった。注水再開後、温度の上昇はみられなかったという。