シリア北部 ロシア軍開設の医療施設が砲撃受け2人死亡

シリアのアサド政権が攻勢を強める北部の要衝アレッポで、ロシア軍が、避難民を治療するとして開設した臨時の医療施設が砲撃を受けロシア軍の医療関係者2人が死亡し、ロシア国防省の報道官は、反政府勢力による攻撃と断定し、後ろ盾となっている欧米を強く非難しました。
シリア北部のアレッポで、5日、アサド政権が攻勢を強める東部の反政府勢力の支配地域から避難してきた住民を治療するとして、アサド政権を支援するロシア軍が開設した臨時の医療施設が砲撃を受けました。

ロシア国防省によりますと、この砲撃で医療施設のテントなどが破壊され、ロシア軍の医療関係者2人が死亡し、1人がけがをしたということです。ロシア国防省の報道官は、反政府勢力による攻撃と断定したうえで、「アメリカやイギリス、フランスなどのテロリストを擁護する者たちに責任がある」と述べ、反政府勢力の後ろ盾となっている欧米を強く非難しました。

アレッポをめぐっては、ロシア軍の支援を受けたアサド政権が、反政府勢力が支配する東部の制圧をめざして攻勢を強めていて、多くの住民が戦闘に巻き込まれるおそれがあると懸念する欧米との間で、非難の応酬がエスカレートするものと見られます。