「なぜか英語ができない人」に欠けている視点
話す以前に足りないものはないか?
それから10年以上が経った現在、私はセブ島で英会話学校を経営し、世界7カ国にオフィスを持ち、英会話学校以外にも飲食業などいくつかのビジネスを行っています。海外で仕事をするときのコミュニケーションツールは、基本的には英語です。
そして、お恥ずかしながら、私の中の英語のインプットは10年前に覚えた『DUOセレクト』からさほど増えていません。つまり、あのとき徹底的にインプットした377の短文をベースに、私は日々の英語でのコミュニケーションを行っているのです。これは、母語である日本語のインプット量に比べたらはるかに貧弱です。なので、正直、英語ネーティブとの会話はいまだに苦手です。
ネーティブに通じる必要はない!
一方、英語非ネーティブとの会話で困ったことはほとんどありません。しかも、グローバル化の進展で、英語を求められるビジネスであっても、やり取りをする相手の大半は、英語非ネーティブだったりします。なので、今の私の英語力でもなんとかなってしまうものなのです。
「ビジネスで使える英語を身に付ける」といったとき、膨大な量の単語や熟語、構文を覚えなければいけないのでは、と思っている人が少なくないかもしれません。でも、実際のところ、本当に必要なインプットは、それほど多くはなかったりします。私は『DUOセレクト』の377の短文を徹底的に使い倒すことで、日々のビジネスでは事足りています。
もちろん、そもそものインプットが少ないので、英語で「微妙なニュアンス」を伝えるのは無理です。母語の日本語のようにはいきません。しかし、ビジネスの場合、そこまで求められるのはまれです。そこは割り切って、「イエス・ノー」を伝えられれば基本的には「よし」としています。
377の短文を徹底反復で丸暗記し、英語でのコミュニケーションに最低限必要な「インプット」を行う。かなりシンプルな英語勉強法ですが、私にとっては効果絶大でした。もちろん、英語の勉強法はそれぞれの特性やニーズによって合うものも違うと思います。それでも、「とにかくインプットが足りない!」「反復には抵抗がない!」という人は、一度「DUO英語勉強法」を徹底的にやってみるといいかもしれません。