イタリア国民投票 レンツィ首相が敗北認め辞任の意向

イタリア国民投票 レンツィ首相が敗北認め辞任の意向
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イタリアで4日行われた憲法改正の是非を問う国民投票を受けて、レンツィ首相は報道陣を前に、「敗北のすべての責任は私にある。私の政権はきょう終わる」と述べて敗北を認め、辞任する意向を示しました。
イタリアの国民投票は、議会上院の権限を縮小し、原則として下院の承認だけで政府を信任し、法案を可決できるようにする憲法改正の是非を問うもので、投票は日本時間の4日午後から行われ、5日午前7時に締め切られ、開票作業が始まっています。

現地のメディアは、日本時間の午前8時すぎに、反対が59.1%、賛成が40.9%で、反対が優勢だと伝えています。

レンツィ首相はローマで記者会見し、敗北を認めたうえで「敗北のすべての責任は私にある。私の政権はきょう終わる」と述べて、辞任する意向を示しました。

憲法改正をめぐって、レンツィ首相は、議会を改革することで安定した政治を目指すと訴えた一方、政府や既存の政党に対抗する新興政党「五つ星運動」は、政府の権限強化を狙ったものだとして強く反対していました。

国民投票は、国内の改革を進めるレンツィ首相に対する事実上の信任投票と受け止められてきたことから、今回の結果で首相は不信任を突きつけられた形となりました。