貧困による発育阻害考えるシンポジウム ユニセフ

貧困による発育阻害考えるシンポジウム ユニセフ
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ユニセフ=国連児童基金は4日、世界で乳幼児が直面する課題をテーマに都内でシンポジウムを開き、貧困による栄養不足で、子どもが十分に成長できない問題が取り上げられました。
このシンポジウムは、ユニセフが乳幼児への支援を広げようと開いたもので、会場にはおよそ240人が集まりました。

この中で、貧困による栄養不足で子どもの体や脳が十分に成長しない、スタンティングと呼ばれる問題が取り上げられました。

このうち、ユニセフ・アジア親善大使のアグネス・チャンさんは、中米のグアテマラでスタンティングの問題に直面する子どもたちと交流した活動を紹介し、「スタンティングは学習能力に影響を与え、病気にもなりやすい。対策が遅れればダメージを一生背負ってしまう」などと支援を呼びかけました。

また、日本の医療関係者たちからは、貧困などの要因で日本でも低体重で生まれる子どもが増えているとして、何ができるか考えるべきだという意見が出ていました。

世界銀行は、世界で5歳未満の子どもの4人に1人にあたる、1億6000万人余りがスタンティングの問題を抱えていると推定していて、会場を訪れた女子大学生は「募金やボランティアなど小さなことでも力になりたいです」と話していました。