2016-12-04

連れを「君の名は。」に連れて行った。

連れを「君の名は。」に連れて行った。

ワイドショーなどを通じて、ヒット作であることは知っていた。

しかし、如何せんアニメが苦手である萌え絵は嫌いである。

11月4日金曜ロードSHOW!で「となりのトトロ」を見せたが、

前半は「話が進まない、眠い」とこぼしていた。

後半はそれなりに見てはいたが……。

ただ、RADWINPSの曲は好きだという。

そして、映画を見ないままオーケストラ編曲を聞いたこともきっかけになり、

なんとか「君の名は。」に連れて行った。

映画が終わり、自分は満足して余韻にひたっていた。

だが、連れの方を見ると、表情がよろしくない。

「絵は確かにきれいだったし、曲も場面にあっていた。

 でも、途中で意味が分からなくなった。

 ストーリーがまったく把握できなくなって、場面場面の連続になった。

 あれは何?どちらかが空想?だったら私には無理。疲れた。1000円損した。」

そんなことを言った。

不満をなだめていたときに、引っかかったポイントがいくつかあったので、書き留めてみる。

・あの場所実在するの?

 →飛騨地方までははっきり表現しているが、その後は知らない、おそらく架空と思う、と答えた。

・瀧、三葉はどうやって連絡をとっていたのか?メールしていたのか?

 →お互いがアプリ日記、顔を使って記録を残していたことを説明すると、一応納得したようだった。

・どちらかは空想なの?空想ならちゃんと「ここは空想」のように表現してほしい。

 →これに答えるのは難しかった。

 初見の私の一応の理解として、以下のようなことを話した。

 「どちらかが“空想”というわけではないんだ」

 「2016年東京を生きる瀧の世界では、2013年に糸守村は壊滅したことになっていたが、

 実は以前の上京した三葉と瀧の間につながりができていて(※)、

 その後、2013年の糸守・三葉と2016年東京・瀧が入れ替わるようになったが、

 瀧が真実を知った瞬間、いったん二人を繋ぐものはなくなった」

 「それでも、違う時間を生きる人間同士が出会える、一瞬の黄昏に二人は再会し、

 2013年に三葉達が死なない世界が生まれた」

 「1つしかない世界歴史が変わったのか、

 三葉が死んでしま世界と生き残る世界の2つがあるのかは映画からはわからない」

 実際にはもっとつっかえつっかえ話したこともあり、納得はしていないようだった。

 (※)どの時点の三葉がどの時点の瀧に会ったのか、あえて検索せずにずっと考えているが、私にも分からない。

 そもそも「体の入れ替わり」という表現自体を受け入れない、というほど頑なではないようだが、

 時間軸と視点シャッフル表現に慣れてなかったり、

 「時空を超えた平行世界」的なお話、考え方に一度も触れたことがなかったりすると、

 「君の名は。」は理解できないのだろうか。

 逆に、観客の多くはそれなりに理解できたのだろうか。

 雰囲気で感動しているのだろうか。

 理解できた人の共通素養は何だろうか。

 

 たとえば、マンガを読むときルールに「吹き出しの形で台詞モノローグ区別するし、背景に稲妻が走っても本当に天候が悪いわけではない」というのがある。

 http://ddnavi.com/news/215595/a/

 「君の名は。」を鑑賞するには、どういったルール理解必要だったのだろうか。

 

 今連れは「中国でもヒット?信じられん。ホントに分かって見てるの?」と言っている。

 「この世界の片隅に」を待つべきだったかとも思うが、おそらく劇場に行くきっかけがまれなかっただろう。

 今後アニメを一緒に見ることは、難しいかもしれない。

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