水害の北朝鮮に人道支援を 国際赤十字 近衞会長が視察に出発

水害の北朝鮮に人道支援を 国際赤十字 近衞会長が視察に出発
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大規模な水害に見舞われた北朝鮮に対して人道支援を行っているIFRC=国際赤十字・赤新月社連盟の近衞忠輝会長が、被災地の状況を確認するため3日、経由地の北京から北朝鮮に出発しました。
北朝鮮北東部のハムギョン北道は、ことし8月末から9月初めまでの大雨で大規模な水害に見舞われ、国連機関は、死者・行方不明者が500人を超え、およそ7万人が家を失ったとしています。

IFRC=国際赤十字・赤新月社連盟は、被災地に食糧や衣類などの人道支援を行っていて、トップの近衞忠輝会長が、被災地を訪れるため3日、経由地の北京の空港から北朝鮮に出発しました。近衞氏は今月10日まで北朝鮮に滞在し、被災地の状況や必要な支援を確認するほか、平壌でキム・ヨンナム(金永南)最高人民会議常任委員長と面会する予定だということです。近衞氏は北京の空港で記者団に対し、「現地は冬になり、支援を急がないと大変なことになるのではないかと心配している。現状が深刻であれば国際社会にさらなる協力をお願いしたい」と話していました。

IFRCは国際社会に緊急支援を呼びかけていますが、水害直後に5回目の核実験を強行したうえ、弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮への支援については多くの国が慎重な姿勢を見せています。