原発内のがれきなどに見立てた障害物を乗り越える大阪府立大高専のロボット=福島県楢葉町の楢葉遠隔技術開発センターで2016年12月3日午後4時38分、乾達撮影
東京電力福島第1原発の廃炉作業を担う人材の育成を目指す「廃炉創造ロボコン」が3日、福島県楢葉町で開かれた。文部科学省などが初めて開催し、全国の高等専門学校13校から15チームが参加。厳しい環境下に対応できるロボットの技術を競った。
コンテストでは、放射線量が高く、明かりもなく電波も届かない原子炉建屋内を想定。学生たちはモニターを見ながらロボットを遠隔操作し、階段上に荷物を運ぶ▽障害物のある床を調べる--の二つの課題に挑んだ。階段の手すりをつかむアームを付けたり、障害物を避けるため気球や小型無人機「ドローン」を組み合わせたりしてアイデアを駆使したが、遠隔操作に苦労するチームが続出した。最優秀賞に大阪府立大高専、優秀賞には奈良高専がそれぞれ選ばれた。【乾達】