テスラ車はハッカーのマルウェアに脆弱と判明
テスラ・モーターズは、ガソリン車が電気自動車へと置き換わっていく道を切り開くべく、未来的で理想的な車を構想している。しかし、テスラ車にはセキュリティ上の脆弱性が発見されたため、こうした未来の実現は現在のところ少しかすんだようだ。
Promonの創設者Tom Lysemose Hansen氏は、「Keen Security Labs」による最近の実験と研究で、テスラ車のCANバスシステムの欠陥を発見したと明らかにした。これが悪用されると、ハッカーが車の特定の機能を制御できてしまう。その対策として代替アプローチが用いられたが、The Registerに掲載されたレポートによれば、このアプローチはテスト段階で初めてTeslaアプリ自体をエントリーポイントとして使用するものだった。つまり、脆弱なアプリが車の盗難に直接つながる可能性があるということだ。
Promonがセキュリティテストを実施する2ヶ月前に、中国の 「Keen Lab Security」の研究者は、マルウェアを使用してテスラのモデルSをハッキングするのに成功した。彼らは駐車モードだけでなく、テスラ車に搭載されているドライブモードを使用して、12マイル離れたところから車をコントロールすることができた。
Tech-Chatに掲載された記事によると、テスラ車の所有者がマルウェアに付属のAndroidアプリをインストールすることでこの方法に落ちたとすれば、ハッカーは無防備なテスラ車オーナーのスマートフォンにアクセスし、遠隔操作ができる可能性がある。これは、Cookieポップアップのような単純なものからでも実現可能で、たとえばWi-Fiホットスポットの設定中に表れる無料ゲームや無料ピザ提供のポップアップ広告などもあり得る。
ネットワーク接続は便利だが、テスラ車だけでなく、他のハイテク車種に搭載される技術が互いにより一層つながっていくなかで、ネットワーク接続に関する懸念も高まっている。
※この記事はAuto World Newsの記事を翻訳・編集したものです。