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政治

中国・ハルビン駅に安重根記念館が開館 石碑計画から格上げ

【ソウル聯合ニュース】韓国の独立運動家、安重根(アン・ジュングン)が初代韓国統監を務めた伊藤博文を暗殺した中国黒竜江省のハルビン駅で19日、「安重根義士記念館」の開館式が行われた。韓国外交部が発表した。

 記念館建設はこれまで秘密裏に進められてきた。開館式には黒竜江省副省長をはじめ中国側関係者のみが出席した。

 記念館は暗殺現場の前にあった貴賓室の一部を改造。広さは200平方メートルと伝えられた。内部からはガラス窓を通じて暗殺現場となったプラットホームを見ることができる。記念館には安重根の生涯や思想を紹介する資料や写真などが展示され、一部には韓国語の説明がつけられているという。

 外交部当局者は「韓国政府はハルビン駅に安義士の記念館が開館したことを歓迎し高く評価する」とコメントした。

 韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は昨年6月に訪中した際に、暗殺現場のハルビン駅に石碑を建てる計画を習近平国家主席に提案。習主席は関係機関に検討を指示した。

 韓中両国は以後、水面下で関連協議を進めてきたとされる。

 朴大統領から提案を受けた中国政府は石碑建立を格上げし記念館設立で応えた。

 中国外務省は昨年11月の会見で、「安重根は中国でも尊敬される著名な抗日義士」と評価している。

 記念館は歴史認識問題で日本と対立する韓中両国の共同対応とも受け止められ、日本の反発も予想される。日本の菅義偉官房長官は昨年11月、安重根の石碑建立の動きに不快感を示した上で、「安重根は犯罪者である」と主張した。

 安重根は1909年10月26日に中国・ハルビン駅で伊藤博文を射殺し、その場で逮捕された。翌年の2月14日に死刑判決を受け、同3月26日に処刑された。