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 韓国の野党3党と無所属議員171人は3日午前4時過ぎ、朴槿恵(パククネ)大統領に対する弾劾(だんがい)訴追案を国会に提出した。職務執行の際、重大な憲法・法律違反を犯したとした。9日に採決される。ソウルなど各地で3日夕、6回目の大規模な抗議集会が開かれる。

 国会議員(定数300)の3分の2以上が賛成し、訴追案が可決された場合、朴氏の職務執行権限は停止し、180日以内に憲法裁判所が弾劾の可否を決める。判事(9人)の3分の2以上が賛成すれば、朴氏は罷免(ひめん)される。

 韓国の現職大統領に対する弾劾訴追案が国会に提出されたのは、2004年3月に盧武鉉(ノムヒョン)大統領に対して出されて以来、2度目。盧氏の場合、国会での弾劾決議は成立したが、憲法裁が弾劾を認めない決定を下した。

 可決には、野党・無所属議員と野党出身の議長以外に、与党セヌリ党議員28人以上の賛成が必要。同党で朴氏と距離を置く「非朴派」議員らは7日午後6時までに、朴氏が来年4月末の退陣を明言するよう要請。非朴派内でも、朴氏が明言すれば弾劾に賛成しないとする意見と、更に与野党合意も必要だとする意見に割れている。非朴派は当初、賛成する議員が40人いるとされていたが、朴氏の辞意表明で、賛成する議員は減っているとされる。

 一方、世論調査では75・3%(リアルメーター調べ)が弾劾に賛成している。3日夕の抗議集会でも、朴氏の辞任や弾劾を求める声がさらに強まる見通しだ。弾劾に消極的な議員への批判も上がり始めており、今後の政局に影響しそうだ。(ソウル=牧野愛博)