無形文化遺産決定後 初の「秩父夜祭」にぎわう 埼玉

けんらん豪華な山車の練り歩きで知られ、ユネスコの無形文化遺産への登録が決まった、埼玉県秩父市の祭りが3日夜開かれ、30万人を超える見物客でにぎわいました。
秩父市に300年以上前から伝わるこの祭りは、地元で「秩父夜祭」と呼ばれ、漆塗りに金細工を施した山車の練り歩きが呼び物で、ユネスコの無形文化遺産への登録が決まりました。

祭りでは夕暮れから、ぼんぼりを灯した6台の山車が、勇壮なお囃子を響かせながら、「お旅所」と呼ばれる祭り会場までの1キロの道のりを練り歩きました。

最大の見せ場は、重さ10トンを超える山車が「お旅所」に続く長さ50メートルほどの急な坂を登る場面で、引き手たちが「わっしょい、わっしょい」と掛け声をかけながら山車を引き上げると、合わせて6500発の花火が夜空を彩り、祭りは最高潮に達しました。

秩父市によりますと、ことしは無形文化遺産への登録が決まったことで、この10年で最も多い32万人余りの見物客が詰めかけたということです。

訪れた女性は「祭りの盛り上がりを感じました。寒さも吹き飛ぶほどの熱気です」と話していました。