■ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない
第35話「アナザーワン バイツァ・ダスト その1」
■前編はこちら
7月16日(金) 08時24分・・・
「僕の名は岸部露伴。ちょいとばかし好奇心で尋ねたいことがあってね。
この写真のことなんだ」
そう言って露伴は早人に写真を見せた。
その写真は吉良吉影を尾行している早人と、吉良が映った写真だった。
「!」
逃げ出す早人!
「待てよ!」
露伴ってホント手が早いんだからっ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
(これ・・・は・・・!?)
(ま、いきなりだが、めんどくさく質問するより、この川尻早人自身を読んだほうが手っ取り早いし、正直な答えが得られるといったところかな)
早人を車に座らせ、顏のページをめくっていく露伴。
【警告】
これより先は読んではいけない。
「あぁん?いきなりなんだこれは・・・」
ヘブンズ・ドアーが本にして読むのは、この少年が記憶しているウソ偽りない人生の体験・・・
それなのに、警告?一体なんなんだ?
「警告ってのが、こいつが体験したことなのか?」
この小僧のこと・・・何の気なしに調べてみようと思ったが・・・
何か妙に引っかかって来たぞ・・・
これより先は読んではいけない?
誰に対して警告しているのだろう?
露伴に緊張が走る・・・!
まさか、警告を無視して読むつもりなのか!?
露伴は好奇心に負け、ページをめくってしまった!
そこには
『ズボンのチャックを開けたオヤジが通った。』
と書かれている。
さらに矢印に沿って視線をずらすと、そこには
『クシャミをした。ちくしょーと言った。』
さらに矢印が出ている。
『女の人がクスクス笑った』
「な、なんだこれは!?」
ますます解らないぞ・・・!
なんのことだ!?
「ペップシ!!」
露伴の背後の道行くオヤジがくしゃみをした。
「チキショーーー!!」
「・・・!」
チャックが開いてる・・・
女の人が笑っている・・・
これは・・・!!
「一体・・・この小僧!!」
露伴はページをさらにめくった。
そこには『雨が降った。』と書かれている。
その瞬間雨が降り出してきた。
偶然の一致?
いや・・・違う!!
露伴に動揺が走る。
さらに隣のページには
『8時27分、雷がペプシの上に堕ちた』
露伴の目の前には巨大なペプシの看板が・・・
露伴は腕時計で時間を確認。
「8時・・・27分・・・」
その瞬間!!
落雷はペプシを直撃した。
こ、この川尻早人何者だ!?
なぜ先の事を体験している!?
「まさか・・・スタンド使いか!?
・・・いや、スタンド能力にしてはおかしい・・・
ヘブンズ・ドアーが読むのは実際に見たり聞いたりしたことなのだ。
どこかにその答えが書かれているはずだが・・・」
露伴はページをめくる。
『パパはパパじゃない』
『浄禅寺のマンションで男と女をバクハツさせて消した。』
『さつ人鬼だ。正体を見てしまった。人間じゃあない能力』
『パパの名はキラ・ヨシカゲだ』
「き・・・・ら・・・」
思わずたじろぐ露伴。
自分の持ってきた写真を改めて確認、確かに川尻浩作に吉良の面影を感じる!!
「や、やったぞ!!大当たりだ!!
ついに見つけたぞ!!吉良吉影は川尻浩作だ!!
こいつの父親に成り代わっている!!」
露伴は歓喜に震えながら、さらにページをめくる。
「!!」
露伴の手が止まった。
そこには
『岸部ロハンもころされた。』
「岸部露伴もころされ・・・た・・・?
成長したキラに・・・ころされた・・・?
!!?」
ページの裏からキラークイーンが姿を現した・・・だと!?
『キラークイーン第三の爆弾!!バオツァ・ダスト!!』
「ヘブンズ・ドアー!!!」
キラークイーンに放たれたヘブンズ・ドアーの攻撃がすり抜けただと!?
しかも徐々に迫ってくる!!
『すでに岸部露伴!キラークイーンはお前の瞳の中に入っている!!』
『見えているのはそれだ!!
キラークイーン第三の爆弾のスイッチもすでに作動している!!』
!!!!!
露伴はあまりのダメージに後ずさりして崩れ落ちた。
『キラークイーン第三の能力!
それは私を追ってくるもの全てを消し飛ばす爆弾!!
私の正体を探ろうと、早人に近づくものには全て作動する!
早人が私の正体を言葉でしゃべっても作動するし、
文書で書いてもその場で作動する!!
つまり!!早人に仕掛けた爆弾なのだ!!』
「そ、そういえば・・・8時30分に康一君たちとここで会う約束・・・だった・・
ついに・・・吉良吉影の正体を・・・見つけたんだ・・・
康一君が来るんだ・・・教えなくて・・・は・・・」
露伴のかすむ視線の先に康一と承太郎の姿が!!
「!・・・ついに・・・ついに見つけたんだ・・・
吉良吉影は・・・川尻浩作だ・・・僕のヘブンズ・ドアーが見つけたんだ・・・
教えなくては・・・康一君に・・・!!」
手を伸ばす露伴!!
しかしその瞳に映るのはキラークイーン!!
『そしてここからが!!
真のキラークイーン!第三の能力なのだ!!』
カチッ!!
!!!!
露伴の体が爆発していく!!
「康一クウウウウウウウウウン!!!!」
「うああああああああああああああああああ!!!」
露伴の爆発を目撃した早人!!
悲鳴と共に目覚めた先は自室のベッドの上だった・・・
夢・・・だったのか・・・?
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7月16日・・・7時30分・・・
今朝に戻っている・・・とでもいうのか?
(ゆ、夢か・・・?
昨日はよく眠れなかった・・・何度もヘンな夢をみて・・・)
ポケットからビデオテープを取り出す早人。
すると、しのぶがすごい剣幕で入ってきた。
デジャブだな・・・
「こ、これは・・・たしか・・・」
そう・・・母親がすっころんで割ったカップ。
さらにテレビではアナウンサーが咳き込んでいる。
「こ、この朝のテレビは!!?」
そして電話がなり、しのぶが出てくれ・・・と早人にいう。
(ゆ・・・夢じゃぁない!!)
(さっき見たのは夢じゃぁない!!
お、同じ朝だ!!
繰り返している・・・!今日の朝がまた繰り返している!
吉良吉影・・・アイツの名前は吉良吉影!アイツがやってるんだ!
これがアイツの言う無敵の能力で、それを僕の中に仕掛けたんだ!)
「早人!電話に出てっていってるのよ!!」
しのぶが、またあの時と同じように走ってくる!
(そういえば・・・!!)
早人は先の展開を読んでいたため、ポットをキャッチした。
これを目撃した吉良は不審な目で早人を見た。
「いたた・・・!
まるで落っことすって解ってたみたいにナイスキャッチだったけど、
聞こえてるんなら返事くらいしてよ!」
(どうやら今日の朝が繰り返してるって認識してるのは、この世界で僕だけのようだ)
「まるで解ってたみたい・・・か。フフフ。
どうやら、誰かをぶっ飛ばして戻って来たようだなぁ早人。んん?」
「え・・・?」
「いや、私にはお前が何をしてきたのかは解らんのだよホント。
キラークイーン、バイツァ・ダストっていうんだがねぇ・・・
自動的に私を守ってくれているんだ。
早人・・・おまえの中でねぇ」
「あああ・・・」
「夕べ、私が一度お前をころしたって事はしっていたかな?
自分の置かれた状況に絶望した私に答えるように・・・
新たな能力が発動したのだ。
その能力をお前に対して使うことで時間は1時間戻り、
お前をころした事実は消え去った。
同時にお前は私を守る爆弾に変わったのさ」
「お前が私の事をそいつに喋ったら爆破が起こって戻って来た。
だれをぶっ飛ばしてきた?ん?教えてくれよ。誰をころしてきた?」
「ぼ、僕は誰にも喋っていない・・・」
「はっはっは!そうか!じゃあ探りを入れられたろ。
きっと岸部露伴だ。お前に喋る気がなくても相手が私の事を探ろうと質問しただけでもバイツァ・ダストは作動する。
そしてお前はそいつを爆破し、戻ってくる」
「あああ・・・」
「岸部露伴にあったという事実さえも消してきた。
それが、キラークイーン、バイツァ・ダスト。
お前は誰にも喋れない。お前を探れるものは誰もいない!!」
ちょ・・・これどうやって倒すんだ・・・?((((;゜Д゜)))
俄然面白くなってきやがった!!!
次回に続く!!
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