岸田文雄外相は６日、山梨県富士吉田市内のホテルで開いた自民党岸田派（宏池会）の研修会で「いつの日か宏池会が政権をしっかり担い、バランス感覚のある政治をわれわれ自身が実現することを目指していく」と述べ、安倍晋三首相の後継となる「ポスト安倍」への意欲を示した。

　岸田氏は、宏池会創設者の池田勇人元首相に言及。日米安全保障条約改定を成し遂げた安倍首相の祖父、岸信介首相の時代を「政治の時代」と位置付け、所得倍増計画をぶち上げた岸氏の後継首相の池田氏を「経済の時代」と指摘した。

　自身を池田氏になぞらえているのは明らかで、岸田氏は「国民に対しバランスを示し、安心感を与え、政治の信頼を回復する。結果として、その時の政権をしっかり支えていくことにつながる」と述べ、ポスト安倍への強烈な自負をにじませた。