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ゴトーのブログ

三度の飯より好きなことをゴトーが語るブログです。

2016年大晦日のRIZINの見所と全出場選手と対戦カードを紹介。PPV情報も掲載。

MMA 格闘技 スポーツ
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どうも、ゴトーだ。

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俺は三度の飯より総合格闘技が好きでな。
もちろん年末のRIZINも楽しみにしている。

さて、この記事ではRIZINの出場選手および対戦カードを全て紹介する予定だ。
本当に全ての試合を真面目に紹介しているおり、非常に長くなっているので、目次から興味のある試合だけをかいつまんで欲しい。

基本的にこの記事の用途は、試合当日に「この対戦の選手はどんな経歴だったっけ」という形で調べてもらうことを目的としている。

RIZINの年末大会

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RIZINはPRIDEの後継団体とも呼ばれている、日本のメジャーな総合格闘技イベントだ。

年末の大会は12月29日、31日と2日間にまたがって開催される大規模な興行になっている。
現在のところ29日に9試合、31日に10試合が決まっていて、この他にもまだ試合が組まれるらしい。

出場選手はまさにオールスターといった具合で、ミルコ・クロコップやヴァンダレイ・シウバといった懐かしい面々や、クロン・グレイシー、山本アーセンといった新しい選手も参戦している。

テレビ放送 / PPV放送

昨年には2日に渡って放送されていたが、今年は大晦日の31日のみの放送となっている。
フジテレビ系列にて12月31日の午後6時から5時間45分にわたって中継予定だ。

ただしテレビ放送は2日間の試合を編集・カットしたものを5時間45分に短縮しているので、フルで見ることはできない。
フルでみたい場合はスカパーでのPPVを購入しなければならないが、これはPPV情報が公開次第こちらに掲載したい。

12月29日大会

1日目にあたる29日の大会名は「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND」となっている。
その名の通り、無差別級トーナメントの2回戦がメインで、ワンマッチで話題性のあるカードは31日分にもっていかれて、こちらは比較的堅実なカードが多い。

元谷友貴 vs アラン・ナシメント

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RIZIN MMAルール 1R10分 / 2R5分(60.0kg契約 / 肘あり)

元谷友貴は元DEEPフライ級王者で、日本期待の軽量級のホープとして昨年のRIZINに参戦。
しかしそこで計量オーバーしてきた相手にまさかのKO負け。

雪辱を期したRIZINの次回大会では今回のアラン・ナシメントと対戦予定だったが、今度は元谷が計量オーバーし、さらに体重を落とそうとした際に体調不良となりドクターストップとなっている。
元谷にとってRIZINは悪夢の連続だったが、その後DEEPで連勝し、再びRIZINに戻ってきた。

アラン・ナシメントはかつてPRIDEもで猛威を奮ったシュートボクセの選手で、フライ級ながら175センチの長身と、無尽蔵のスタミナから繰り出すアグレッシブな打撃が武器とのこと。

元谷はこの試合に勝利して、RIZIN軽量級のエースに名乗りを上げたい。

浅倉カンナ vs アリーシャ・ガルシア

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RIZIN女子MMA特別ルール 5分3R / インターバル60秒(48.0kg契約)

RIZINでは史上初の女子高生ファイターの浅倉カンナ。幼少期からのレスリングエリートで、ジュニアの国際大会でも優勝経験がある。
17歳でMMAのプロデビューを果たし、現在までに5勝1敗と好成績を上げている。

対するガルシアはメキシコ系アメリカ人の22才。
浅倉と同じくレスリング出身選手で、アマチュアでは無敗ながらもプロでは1勝2敗と苦戦している。
1年間の修行期間を経て、初めてのメジャー舞台RIZINに立つ。

北岡 悟 vs. ダロン・クルックシャンク

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RIZIN MMAルール 1R10分 / 2R5分 / インターバル60秒(70.3kg契約 / 肘あり)

戦極やパンクラスでタイトルを獲得し、現DEEPライト級王者の北岡悟がついにRIZINデビュー。
日本トップレベルの極めの強さは今も健在。

対するはRIZINで圧倒的な強さを見せてみるダロン・クルックシャンク。
RIZINでの過去2戦はいずれも衝撃的な強さで、佐々木信治、アンディ・サワーから何もさせずに勝利している。

元UFCファイターの快進撃を北岡悟が止められるかに期待。

宮田 和幸 vs. アンディ・サワー

RIZIN MMAルール 1R10分 / 2R5分 / インターバル60秒(70.3kg契約)

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宮田和幸は元シドニーオリンピックに出場したレスリング出身選手で、MMAではHERO'S、DREAMに参戦。
DREAMでは階級を落としてから飛ぶ鳥落とす勢いで、タイトルマッチでもあと一歩まで肉薄した。

近年はあまり試合をこなしておらず、昨年の大晦日には日菜太とのミックスルールで1RKO負けを喫している。

アンディ・サワーは、K-1 MAXで2度世界を制した世界最高峰のキックボクサーで、RIZINで総合格闘技転向を果たした。
デビュー戦では長島☆自演乙☆雄一郎からKO勝ちするも、2戦目にはクルックシャンクを相手に何もできずに敗れている。

宮田和幸のレスリングか、アンディ・サワーの打撃か、お互いの得意分野がぶつかり合う好勝負になりそうだ。

中井りん vs 村田夏南子

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RIZIN女子MMA特別ルール 5分3R / インターバル60秒(57.15kg契約 / 肘あり)

中井りんはエロさを露骨に出すあざとさがウリながらも、実力自体は国内トップレベルでUFC参戦も果たしている。

対する村田夏南子はレスリング時代に吉田沙保里を追い詰め、現在も東京オリンピックへの出場が嘱望されているトップアスリート。
2016年からMMAに転向し4戦4勝と完璧な戦績を残している。

村田の要望かなって、中井りんとの試合が決まったが、これに勝利すれば村田は女子のトップ戦線に躍り出ることになる。

ミルコ・クロコップ vs ヴァンダレイ・シウバ

RIZIN トーナメントルール:5分2R / インターバル60秒 / 延長5分1R (無差別級トーナメント2回戦)

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PRIDE時代、絶大な人気を誇った両選手がトーナメント2回戦で実現。
2日間合わせても最大のメインカードになるだろう。

PRIDE後は、両者ともにUFCへ参戦し、王者にこそなれなかったが一定の成績を残している。
そして二人揃ってトラブルを残しつつUFCを離脱し、キャリア最後の花道としてRIZINを選んだ。

この二人は過去PRIDEで2度対戦しており、1度目はミルコがMMA転向したてだったこともあり、体格差がありながらもヴァンダレイが上手く戦いドロー、2戦目は進化したミルコがヴァンダレイをハイキックで完全KOしている。

その激闘から10年が経ち、おそらく最後になるであろう二人の対戦が実現する。

高阪剛 vs バルト

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RIZIN トーナメントルール:5分2R / インターバル60秒 / 延長5分1R (無差別級トーナメント2回戦)

昨年の大晦日に9年ぶりに現役復帰し、2016年には46才を迎えた高阪剛。
90年台にUFCで活躍してきた格闘技界の賢者が、年齢を超えた戦いに挑む。

対するバルトは、四股名「把瑠都」で大相撲に猛威を振るい、大関まで昇進した。
相撲を引退後はMMAに転向し、デビュー戦でピーター・アーツを、2戦目に藤田和之から勝利している。

仮にこの試合に勝っても続く準決勝でボコボコにされそうな二人ではあるが、90年代のノスタルジーな格闘技を思い出させる対戦で、妙な引力がある。
最近格闘技に興味が出た若い人には面白さがさっぱりわからないが、オールドファンの心をどこかくすぐる対戦だ。

シェーン・カーウィン vs アミール・アリアックバリ

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RIZIN トーナメントルール:5分2R / インターバル60秒 / 延長5分1R(無差別級トーナメント2回戦)

ヘビー級の中でもずば抜けたパワーとパンチ力を武器にUFCヘビー級の暫定王者になったシェーン・カーウィン。
2013年に引退を表明したが、なんと3年が経過してRIZINを復帰の舞台に選んでいる。

対するアミール・アリアックバリはイランの元レスリング選手で、レスリング世界選手権で2度の金メダルを獲得した超実力者。
ロンドンオリンピックでは金メダル最有力と言われながらも、ドーピング疑惑で出場できず、MMAに転向している。MMAでは3戦して全て1RKOで、合計4分以内の短期決着で実力は申し分ない。

カーウィンは過去の実績は文句なしだが、41歳を迎え、どれだけ力を戻しているかが鍵になるだろう。

シモン・バヨル vs ワレンティン・モルダフスキー

RIZIN トーナメントルール:5分2R / インターバル60秒 / 延長5分1R(無差別級トーナメント2回戦)

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シモン・バヨルは、トーナメント1回戦で「リトアニアの狼男」ことテオドラス・オークストリスをパウンドで圧倒して勝利。

ワレンティン・モルダフスキーはチーム・ヒョードルの一員で、昨年大晦日に内田雄大を圧倒して1R一本勝ち、トーナメント1回戦ではカール・アルブレックソンに判定勝利している。

両者ともに日本での知名度は低く、最も地味な試合かもしれない。

12月31日大会

2日目の31日の大会名は「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント Final ROUND」となっている。
無差別級トーナメントの決勝が行われるが、その他にも「神取忍 vs ギャビ・ガルシア」「坂田亘 vs 桜井マッハ速人」などテレビ向けの飛び道具的な試合が多く組まれているのが特徴だ。

才賀紀左衛門 vs ディラン・ウエスト

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RIZIN MMAルール:1R10分 / 2R5分 / インターバル60秒(58.0kg契約)

あびる優の夫というテレビ向けのステータスを手に入れた才賀紀左衛門はRIZINイチオシの選手でもある。
空手をベースとした打撃が武器で、K-1にも参戦したがさほど良い結果を残していない。

2014年からMMAに転向して、2連勝してRIZINに参戦するも、所英男、山本アーセンに連敗中。
しかしアーセンとの試合は1Rに肩を脱臼してしまったので、不本意な結果だった。

対するディラン・ウエストは前情報が全くない謎の選手。
19歳にMMAを初めて、イギリスを拠点に活動していることくらいしか情報がなく、噛ませ犬の可能性が高い。

今回から紀左衛門はフライ級に落としての試合となるが、元谷と並んでフライ級のエース候補として名乗りを上げたい。

桜井“マッハ”速人 vs 坂田亘

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RIZIN MMAルール:1R10分 / 2R5分 / インターバル60秒(82.0kg契約)

いかにも大晦日特有のくだらなさと、それとは裏腹にどんな試合なのか気になってしまう試合。

坂田亘は小池栄子の旦那だが、現在3億円の借金を抱えている借金王でもある。
現在ではプロレスのハッスルに出場していたプロレスラーというイメージが強いが、93年にリングスに入団して以来、MMAで24戦している。

その中にはヘンゾ・グレイシーやマリオ・スペーヒーなど地味に実力者も含まれているが、共に負けており、これといって特筆すべきことはない戦績。
そして何よりリングス時代に不甲斐ない試合をした後に、記者たちの前に前田日明にボコボコにされた動画の印象が強い。

桜井マッハ速人は言わずと知れた総合格闘技のレジェンド的存在。
元修斗世界ミドル級王者で、フランク・トリッグを破った試合は伝説となっている。

その後PRIDEでもう一花咲かせたが、五味隆典に敗れた試合からはキャリアの下降線を辿る。
DREAMは最後の大会まで出場したが、2013年の試合を最後に試合から遠ざかっていた。

2000年代どころか90年代にやれよ…と言わんばかりの試合で一周回ってこの時代錯誤感に病みつきになりそうだ。

ギャビ・ガルシア vs 神取忍

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RIZIN 女子MMAルール:5分3R / インターバル60秒

おそらくRIZINでは最も視聴率が期待される試合であると同時に、最もひどい試合。

ギャビ・ガルシアは女性…というより人間離れした肉体の持ち主で、それと同時に柔術の世界大会を14度制している寝技のスペシャリスト。
TUFの番組内でチーム・ヴァンダレイ・シウバのコーチとして参加し、番組内の練習でヴァンダレイからタップを奪ったこともある怪物。

神取忍は「ミスター女子プロレス」とも呼ばれ、女子プロレスでは屈指の知名度を誇る。
柔道家時代は日本選手権を3度制した実力者だが、MMAの経験はなく、年齢は52才を数えるもはやおばあちゃん世代。

果たして神取は生きてリングを降りられるのか…。
それにしても坂田亘といい、神取忍といい、本当にこれが2016年の光景なのか目を疑いたくなるばかりだ。

川尻達也 vs クロン・グレイシー

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RIZIN MMA特別ルール:1R10分 / 2・3R5分 / インターバル60秒(65.8kg契約)

この試合は唯一と言ってもいいくらい、世界基準のハイレベルな試合。
上2つのひどい試合からの落差たるや尋常ではない。

川尻達也はPRIDE、DREAMと渡り歩き、UFCでは3勝3敗と健闘し、ランキング入りも果たした。
さすがに世界のトップには敵わないが、世界レベルで戦える数少ない日本人ではある。

クロン・グレイシーはヒクソン・グレイシーの次男で、グレイシー一族でも最強の柔術家。
アブダビ・コンバットでの優勝歴もあり、2013年には青木真也と柔術で対戦して一本勝ちを収めている。

MMAの適性もあり、RIZINでは山本アーセン、所英男の両選手をグランドで完璧にコントロールして勝利している。

さすがにグラウンドではクロンに分があるが、オールラウンドに能力が高く、経験豊富な川尻なら十分に勝算があるだろう。

所英男 vs 山本アーセン

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RIZIN MMAルール:1R10分 / 2R5分 / インターバル60秒(62.0kg契約)

数々のドラマチックな試合で観客を魅了してきた「闘うフリーター」所英男に対するは、山本一族の集大成でレスリングエリートの山本アーセン。

奇しくも、両者ともにRIZINでは才賀紀左衛門に勝利し、クロン・グレイシーに敗れている。
紀左衛門との試合内容で言えば所の方が明らかに勝っている。

ただしアーセンはMMA歴がまだ1年ほどで急激に成長しているので、大晦日までに差を埋めてくるかもしれない。

経験豊富で寝技が売りの所と、成長著しいレスリングが売りのアーセンという好カード。

チャールズ・“クレイジー・ホース”・ベネット vs. 木村“フィリップ”ミノル

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RIZIN MMA特別ルール:3分3R / インターバル60秒(67.0kg契約)

チャールズ・“クレイジー・ホース”・ベネットはPRIDEで五味隆典や川尻達也といった強豪選手と対戦し、打撃は抜群に強いが、寝技になるとからっきしという分かりやすいファイターとして人気を博した。

木村ミノルは新生K-1のスター候補として一時主役となったが、ゲーオ、野杁と立て続けに1RKO負けを喫して、悪い印象のままMMAに転向。
転向初戦でベネットと対戦するも出会い頭の右フックでわずか7秒でKOされている。
まだ23才だが、ここ最近の激しい浮き沈みを見るに、ここで負けるといよいよ後がなくなってくる。

両者ともにキャラクター先行型かつ、穴の大きい豪腕ファイターということで、2戦目も絶対にタダでは終わらない試合になるだろう。

アンディ・ウィン vs 山本美憂

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RIZIN 女子MMAルール:5分3R / インターバル60秒(49.0kg契約)

山本KID徳郁の姉にして、レスリングで3度世界選手権を制した山本美憂だが、とうとう最後までオリンピック出場の悲願は叶わなかった。
そんな美憂の次なる挑戦は、42歳にしてMMA転向だった。

今年の9月の大会ではシュートボクシングの「ツヨカワ女王」RENAと話題性抜群の試合を行ったが、格闘技キャリアで勝るRENAの前にチョークスリーパーで敗れている。

アンディ・ウィンはベトナム系アメリカ人ファイターで、KOTCという団体のストロー級王者。
ムエタイをベースとした打撃が売りの選手だが、実は戦績は6戦して3勝3敗と平凡。

美憂にとっては話題選考ではなく、MMAでも一定の実力があることを示すには勝っておきたい相手だ。RENAとの試合ではまだ身体能力は健在だったので、レスリング技術の真骨頂を見せて欲しい。

まとめ

かつては日本の総合格闘技こそ世界最高峰だったのだが、今やUFCを初めとした主力団体には実力で全く敵わない団体になってしまっている。

RIZINの年末大会でも、一定以上のクオリティを満たした試合といえば「北岡悟 vs ダロン・クルックシャンク」「川尻達也 vs クロン・グレイシー」「所英男 vs 山本アーセン」くらいのもので、大半が話題先行型の試合なのが現状だ。

まさに「ガラパゴスここに極まれり」といった感じで、「神取忍 vs ギャビ・ガルシア」や「坂田亘 vs 桜井マッハ速人」など、これ本当に2016年にやるのか?という対戦カードも並んでいるが、もはやここまで突き抜けると清々しく感じるほどだ。

なかなか直視するのが辛い試合が並んではいるが、大晦日のお祭りムードに相応しい大会ではあるかもしれない。