蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【首都スポ】関東大学ラグビー 4日に早明戦 大学選手権シード懸けた一戦2016年12月3日 紙面から 大学選手権に向け白熱バトルだ!! 関東大学ラグビー対抗戦は最終週の3日、すでに6年連続の優勝を決めている帝京大が、2年ぶりの全勝をかけ、昨年苦杯を喫した筑波大と対戦する。そして4日は伝統の早明対決。対抗戦優勝の可能性は帝京大が負けた場合のみだが、対抗戦2位には大学選手権のシード権獲得のメリットが。伝統と実利の両方がかかる早明戦。注目は対抗戦のトライ王レースを独走する明大のルーキーWTB山村知也(1年・報徳学園)と、ラストイヤーに完全燃焼を誓う早大の本田宗詩(4年・福岡)のWTB対決だ!! (写真・文=大友信彦)
◆早大・本田 完全燃焼誓う誓うは完全燃焼だ。早明戦の舞台に、特別な思いで立つのが早大副将のWTB本田宗詩だ。大学2年のシーズンから早大のエースとして活躍。副将の今季も、11月23日の早慶戦では2トライを決め、6度もリードが入れ替わる激戦を制する原動力となった。2年前には、当時の夏合宿を視察したエディー・ジョーンズ日本代表HCから「あの11番はイイね」と高い評価を受けたこともある大学屈指のトライハンター。そんな本田が特別な思いで早明戦に臨む理由は、大学のラストシーズンというだけではない。 「卒業したらラグビーはやりません。総合商社に就職します」 本田は父の仕事の関係で、4歳から7歳までウクライナのキエフで生活した。日本人だけでなく世界中からやってくる海外駐在員の姿がまぶしかった。 「それ以来、海外で活躍する人間になりたいなと思ってきた。ラグビーは大学まで。ワセダで優勝して、それで燃え尽きます」 今季の早大は1年生を大量起用。早明戦も先発15人に5人のルーキーが並ぶ。BKにはうち4人がひしめき、4年生は本田だけだ。 「大舞台ではいつもできることができなくなる。当たり前のことを言い続けて、彼らの力を引き出したい」 小学3年のとき、福岡の玄海ジュニアラグビースクールに通い始めたときから、2年上には日本代表のエース福岡堅樹(パナソニック)がいた。文武両道の先輩を追い続け、早大のエースにたどりついた豪脚が、ラグビー人生の総決算をかけ、最後の大舞台に立つ。
◆明大・山村 トライ王奪取これは王座奪回のノロシなのか。明大のルーキーWTB山村知也は、過去4シーズン、帝京大勢が独占してきた対抗戦グループのトライ王の座をほぼ固めた。大学デビューとなった初戦の日体大戦で4トライを量産したのを皮切りに、出場した5試合すべてでトライを決め、1戦を残して11トライ。2位につける帝京大のフッカー堀越康介とCTB矢富洋則(ともに7)に4差をつけている。 圧巻は11月6日の慶大戦だった。前半は慶大の激しいプレッシャーを浴び続けたが、17−29と12点差をつけられて迎えた後半38分にそのスピードが爆発。自陣ゴール前の絶体絶命のピンチからカウンターアタックでボールを持つと一気にトップスピードに乗った。3人のタックラーをキレキレのステップで左右に転がし、スピードで振り切り、85メートルを独走するトライを決めて逆転圏内の5点差にチームを導き、11分に及んだロスタイムの末の逆転勝ち(31−29)に大きく貢献した。 「CTBの梶村(祐介)さんからいいパスがもらえましたから」と先輩を立てたが「前半からずっと、ボールを持つたびに慶応のプレッシャーが厳しかったけれど、チャンスがあったら走ってやろうと狙っていたんです。走り切れましたね」としてやったりの笑顔を浮かべた。 大学ラグビーに新人王のタイトルがあれば最有力候補だが、ライバル早大でもSH斎藤直人とSO岸岡智樹、CTB中野将伍ら1年生が活躍中だ。早明戦でもトライ&勝利を決めて、文句なしの称号をつかみ取る!! ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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