永谷園ホールディングス(HD)は2日、英国でフリーズドライ食品の製造・販売を手がける食品会社を約150億円で買収すると発表した。9日に予定する買収後、発行済み株式の40%を産業革新機構に譲渡する。人口減少などの構造的な問題を背景に国内市場は縮小傾向にある。人口増が期待できる海外市場の比率を高め企業の持続的な成長を進める狙いがある。
子会社化するのは英ブルームコ社。傘下に主に業務用のフリーズドライのイチゴなどを製造・販売するチョウサー・フーズ・グループを持つ。永谷園は国内で培ったフリーズドライ加工技術を海外でもいかしていく考えだ。ブルームコの2015年12月期の連結売上高は約160億円。
永谷園HDの海外売上高は、数十億円にとどまっているとみられ、英会社の子会社化を契機に海外売上高比率を高める狙いがある。