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ゴトーのブログ

三度の飯より好きなことをゴトーが語るブログです。

高梨沙羅ってどれくらい強いの?女子ジャンプの競技人口などから真面目に考察してみた。

冬季競技 スポーツ
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どうも、ゴトーだ。

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俺は女子ジャンプについてはニワカだ。
何なら高梨沙羅しか知らない。

そんな俺が高梨沙羅の実績を客観的に考察しようというのがこの記事のコンセプトだ。
「マイナースポーツにおける選手の評価」をテーマに書いてみたのでぜひ読んで欲しい。

高梨沙羅とは?

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高梨沙羅は日本の女子スキージャンプの選手だ。
中学3年生の時に国際大会で優勝して脚光を浴びて、今では世間的にも広く知られている。

自分がそうであるように、女子ジャンプでは高梨沙羅以外はほとんど知られていないんじゃないか。

女子ジャンプのワールドカップでは歴代最多の45回の優勝。
2011-12シーズンから始まったワールドカップでは全5度のうち3度のシーズン優勝を達成している世界最高の選手だ。

2014年のソチオリンピックでは金メダルがほぼ確実視されていたが、不運もあって4位でメダル獲得はならなかった。

身長が高いほうが有利と言われているスキージャンプにおいて、身長は152センチと小柄。
ざっと上位選手を調べた所、ワールドカップ上位選手は女子でも軒並み170センチを超えているのに、152センチで戦っているのは凄い。

マスコミ嫌いと言われていて、メディアでは口数が少ないが、それでもテレビCMではwikipediaで確認する限り5社から出演している。
その他メディア出演も多数で、女子アスリートの中ではトップレベルの知名度を持つ。

高梨沙羅の実績

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スキージャンプには詳しくないのだが、基本的に競技者は毎年行われるワールドカップという大会に出場するらしい。
女子の場合は年間19回ほど行われるのだが、年によって回数が変わることがある。

この大会の優勝回数とシーズン通じての順位が選手としての重要なキャリアになるようだ。

女子のワールドカップの歴史は浅く、2011年から始まり、現在までに5シーズンが終了している。
5シーズンで行われた合計の大会数を調べようとしたのだが、一つずつ調べると大変な時間がかかってしまうので断念した。

ただし、目安はついていて、基本的に1シーズン19回行われているが、2014年には14大会に削減され、2015年にはおそらく19大会に復活。
ただし大会は悪天候で中止されることがあるので、毎年1回ほど中止されるとみなすと、過去5シーズンで、推定85大会ほど行われている。

そしてこれが重要なのだが、推定85大会のうち高梨沙羅が優勝した回数は…なんと44大会!!

全体会の半数以上が高梨沙羅が優勝していることになり、そりゃ騒がれるわというのがよく分かる。
相撲で言う全盛期の白鵬みたいな存在らしい。

シーズンによって意外と好不調が出るらしいが、好調の時の2013-14シーズンに至っては優勝15回、準優勝2回、3位1回とまさに無敵の強さを誇っている。
昨年の2015-16シーズンも調子が良くて、優勝14回、準優勝2回となっている。

シーズン通しての総合順位は以下のようになっている。

シーズン 順位
2011-12 3位
2012-13 1位
2013-14 1位
2014-15 2位
2015-16 1位

競馬に例えると往年のタケシバオー並の安定感である。

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何だか余計分かりにくくなってしまったが、要は「強すぎてごめんなさい」くらいの強さだということだ。

男子ジャンプの上位選手は?

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長野オリンピックでは団体で金メダルを獲得したように、90年代の日本の男子ジャンプは隆盛を極めていた。

しかしワールドカップにおいてシーズン総合優勝をした男子選手はいない。
何ならTOP3に入ったことも通算4回しかない。

長野オリンピックで個人で金メダルを取った船木和喜も、96-97シーズンに3位、97-98シーズンに2位。
レジェンドこと葛西紀明も92-93シーズン、98-99シーズンに3位になったのが最高で、2000年以降は誰も3位以内に入っていない。

男子と比較してみると、高梨沙羅の強さがより際立って見える。

女子ジャンプの競技人口

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俺は雪国育ちではないので、スキーと行ったら旅行がてらやる、ちょっとお高いレクリエーションというイメージが強い。
ましてジャンプなんて怖くてできないし、ジャンプ台なんて生まれてこの方見たことがない。

かといって北海道でスキーをやってると意外と馴染みのある競技なんじゃないのか?という疑問もあり、実際に調べてみないとなかなか競技人口がどれくらいなのか察しがつきづらい。

まずはWikipediaを当たってみた所競技会に出場するための必須条件である「国際スキー連盟」に登録している選手の数は、2015年時点で254人しかいないらしい。

それでも競技人口が増えているとのことで、この記事を書いている時点(2016/12/3)で調べてみたところ、登録人数は317人となっていた。ちなみに日本人では35人となっている。
一応1年で競技人口は20%以上増えてはいるので、増加傾向にあるのだろう。

これらのことから競技人口は世界で317人、国内で35人というのが結論だ。

ちなみに定期的に国際大会に出場選手となるとさらに減って80人ほどしかおらず、ワールドカップでもエントリーする選手が30人を割ることがあるらしい。

別にそれが悪いというわけではないが、やはりスキージャンプはかなりのマイナー競技であることは間違いない。

オリンピック種目への採用

女子ジャンプは2014年のソチオリンピックから正式種目に採用されているが、実は4年前のバンクーバーオリンピック時点で採用される可能性があったが見送られている。

このことに関してIOCの会長は「メダルの価値を下げたくない、安売りをしたくない」という見解を述べていたが、2011年に「以前より競技レベルがあがり、国際的普及度が上がった」ということで、正式種目に採用されたとのこと。

ゴトーの見解

別にこれはディスっているわけではないのだが、様々な競技を見ている俺から言わせると、高梨沙羅は言うほど高い競争を勝ち抜いている選手ではない。

倍率的に言うと東大に合格したり、激戦区から甲子園に勝ち上がったりするのと同じくらいかもしれない。

マイナースポーツにありがちな見解は二つあって「別に騒ぐほど凄い選手じゃない」というのと「世界でトップだし注目を集めているんだから凄いじゃないか」というものだ。

何かここまで批判的に見ていると思われがちだが、俺は後者の立場だ。
というかスポーツをやってきた人間からして、誤解を恐れずに言うと、かなりコスパの良い競技だと思う。

例えばサッカーでトレセンに入るような優秀な選手は毎年たくさんいるが、実際にプロになって活躍できるのはほんの一握りだ。
中には他競技をやれば注目を集めていたような選手もいたに違いない。

しかし「トレセンに入ったけどプロになれませんでした」というのと「マイナー競技だけどオリンピックに出場しました」というのとでは世間からの評価は随分変わってくる。
二つの実績が同じくらい難しくても、世間から評価されるのは当然後者なのは言うまでもない。

スポーツというのは結局のところ、他者から評価され、仕事を与えられて初めて職業になるわけだ。
その点でCMにも多数出演していて、稼ぎも良いであろう高梨沙羅はほとんどの男子アスリートよりも高い地位を手にしている。

まとめ

結論としては以下のようになる。

『高梨沙羅はワールドカップで半数以上の大会に優勝している絶対的な王者だ。
一方で競技人口が少ないからメジャースポーツほど高い競争を勝ち抜いているわけではない。』

ところでそもそも何故このような記事を書こうと思ったのかというと、2016-17シーズンの開幕戦で、高梨沙羅がまたも優勝したからだ。

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大学生になってから随分美人になった気がする高梨沙羅にこれからも注目だ。