たんぱく質の役割とは?
それでは、なぜたんぱく質が良質な筋肉を作る上で重要なのでしょうか。
たんぱく質は三大栄養素ともいわれ、身体の約15%を占めています。たんぱく質は身体の組織を作ったり免疫力を高めるリンパ液を作るなど、身体を作り、生命を維持する上での重要な役割をしています。
身体作りについても非常に重要な役割を果たしています。
たんぱく質は摂取すると消化吸収の過程でアミノ酸に分解されて各組織に合成されていきます。
そんな身体の構成や筋肉作りに大切なたんぱく質ですが、ただ摂ればいいというわけではなく、その質にもこだわる必要があります。
たんぱく質の材料になるアミノ酸は20種類ありますが、そのうち必須アミノ酸と言われる9種類は体内での合成ができないため、食事で摂取しなければなりません。
そんな必須アミノ酸ですが、魚や肉、緑黄色野菜やチーズなどいろいろな食材に満遍なく含まれています。また、後述にて詳しくご紹介していきます。
なぜ筋肉を強くするためにはたんぱく質が必要なのか
筋肉は筋繊維が束になって構成されています。その筋繊維はトレーニングをすることで損傷されて傷ができます。この傷は修復されることで筋繊維はより強く、太くなます。
この一連のメカニズムを超回復というのですが、この超回復の際に筋繊維を修復するのがたんぱく質となるのです。
そのため、筋トレをしていて、筋肉を強くしたいという人はたんぱく質をしっかりととる必要があるのです。
しかし、一度に大量に摂取しても吸収されずに、体外に排出されてしまいます。
また、たんぱく質を摂りすぎることで胃腸や腎臓に負担をかけてしまい、最悪の場合、腎臓の障害を引き起こす可能性もあります。そのため3食の食事や間食に取り入れていくなどして、こまめに摂取することがお勧めです。
たんぱく質は一般の成人では1日の必要摂取量は体重1kgあたり1gの摂取が推奨されますが、筋トレをする人の1日の摂取量は体重1kgあたり1.7~1.8gの摂取とされます。
例えば体重60kgの人であれば、1日に102~108gのたんぱく質を摂ることが推奨されるというわけです。
たんぱく質はどんな食材に含まれているのか
たんぱく質はどの食材に含まれているのでしょうか。前述でも少しお伝えしましたが、たんぱく質が多く含まれる食材の代表格は肉、魚、卵、大豆食品、乳製品となります。
しかし、それぞれに含まれている成分は異なるため、バランスよく摂取することがお勧めです。下記に、たんぱく質含有量の多い食材を各分野でトップ3で挙げていますので参考にしてみてください。
・肉
鶏ささみ 100gあたり24.6g
ブタヒレ 100gあたり22.8g
ブタもも 100gあたり20.5g
・魚
カツオ 100gあたり25.8g
マグロ 100gあたり22.8g
鮭 100gあたり21.7g
・他食品
きなこ 100gあたり35.5g
プロセスチーズ 100gあたり22.7g
納豆 100gあたり16.5g
鶏卵 100gあたり12.3g
たんぱく質には相性がいい食材がある
たんぱく質が多く含まれている食材をただやみくもに摂取すればいいというわけではありません。効率よく身体に成分として吸収させるために相性の良い食材というのがあります。
たんぱく質を効率よく吸収させるためには、ビタミンB群を一緒に摂ることが推奨されます。ビタミンB群はたんぱく質をアミノ酸に変えて吸収させる効果があります。ビタミンB群の食材には下記のようなものがあります。
<ビタミンB2>
鶏卵、ウナギ、豚レバー、たらこ、牛レバー、鶏レバー、ウズラ卵、サバ、納豆、
<ビタミンB6>
マグロ、鮭、カツオ、ニンニク、牛レバ―、鶏レバー、鶏ささみ、豚レバー、鶏ムネ肉
、バナナ
ビタミンB群にはあと2種類存在していますが、特にこの2つのビタミンBがたんぱく質の代謝、吸収を促進する効果があります。
筋肉量アップを目指している方はぜひ意識的に摂りましょう。
たんぱく質が筋肉作りに重要な理由
●たんぱく質は三大栄養素の1つで、身体の組織を作ったり、免疫力を高める働きがある。
●20種類あるたんぱく質の成分のうち9種類は体内での合成ができないため、食事で摂取する必要がある。
●たんぱく質は食事の中でこまめに摂取していくことが大切で、1日で体重1kgあたり1.7~1.8gの摂取が推奨される。
●たんぱく質の吸収を助ける食品にはビタミンB群がある。ビタミンB群の中でも特にビタミンB2、ビタミンB6がたんぱく質の吸収を助けてくれる。
いかがでしょうか。たんぱく質は筋肉を生成する上で非常に大切な役割を担っているということがお分かりいただけたかと思います。
たんぱく質が多く含まれている食材やその吸収を促す食材は全て私たちが日常生活で何気なくとっているものばかりかと思います。食事の中で、バランスよくたんぱく質を摂取して、良質な筋肉を作っていきましょう。