里山の人形師 cococnooです。
こんにちは。
このところ、アニメや漫画の紹介が続いております。
それくらい、生活が冬になって停滞している、
もしくは「薪」づくりでいっぱいいっぱいの coconooです。
今日は漫画家 市川 春子さんのご紹介です。
自分の指から生まれ成長した「娘」に恋をする男。
彗星から落ちた、知性を持った部品が「妹」に成長するのを助ける高校球児。
虫との合成で生まれた「弟」と兄。
月に住んでいた、壊れゆく「王子」と、虚無につかれた男の友情。
貝になってゆく「姉」を見守る弟。
2冊の短編集なのですが、そのどれもが静謐な美しさに満ちている。
人でないもの、人でなくなってゆくものとの交流が
とても胸にしみるのは、わたしが女だからでしょうか?
以前、ご紹介した
吉原幸子(よしはら さちこ、2002年11月没)さんという詩人に通じるものを感じます。
なんだか人とはどこかすれ違う、
異性も、同性も、愛していても、最後の最後までは「同じ」になれない。
でも誰か、人でなくてもいいから、一緒にいたい。一緒になりたい。
そんなわたしの気持ちが、そのままのカタチでそこにある。
風 吹いてゐる
木 立ってゐる
ああ こんなよる 立ってゐるのね 木
(吉原幸子 「無題」より抜粋)
女性原理の究極と、そこに現れる寂しい風景を見るようです。
いままでどんな女流漫画家も、描けなかった世界を見せてくれた
天才です。
いま、彼女は鉱物でできた少女たちの物語を書いています。
好みは大きく分かれる、作風ですから
本屋さんで、まず立ち読みしてみてください。
男性向けのアニメや漫画で、ロボットが人間味を帯びて来て、そこに萌える物語が多く見受けられますが、それとは立脚点も内容も真逆の物語です。
特に女性でハマる人は、きっと大切な宝物が増えます。
今日も、来てくださって、ありがとうございます。
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