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【首都スポ】

大学サッカー 法大からJリーグ入りする山田と永戸 記者会見で意気込み

2016年12月2日 紙面から

仙台に加入する法大サッカー部の永戸勝也(左)とFC東京に加入する山田将之=東京都千代田区の法大市ケ谷キャンパスで(河口貞史撮影)

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 法大は1日、東京都千代田区の同大市ケ谷キャンパスで、体育会サッカー部の来季Jリーグクラブ内定選手記者会見を開き、FC東京内定のDF山田将之(4年・青森山田)、仙台内定のDF永戸勝也(同・八千代)が出席した。センターバック(CB)の山田は、FC東京の同じポジション、日本代表の森重真人(29)&丸山祐市(27)コンビ超えを、左サイドバック(SB)の永戸は来季開幕スタメンを勝ち取り、シーズンを通して活躍することを、それぞれ目標に掲げた。

◆山田、森重・丸山代表コンビに挑戦状

 FC東京に来季加入するCBが、待ち受ける日本代表コンビとの定位置争いに闘志を燃やした。山田が青赤の最終ラインに君臨する日本代表DF森重、丸山に挑戦状をたたきつけた。

 既に2種登録を済ませ、FC東京U−23の一員として今季J3で7試合に出場した。プロの舞台でも、身長186センチの高さや、1対1の強さを証明してきた。その期待のDFは、あえて尻込みすることなく、いばらの道を選択した。

 「今までのサッカー人生を振り返ると、いつも下からのスタートでした。周りに高いレベルの選手がいたからこそ、成長することができたと思っています。簡単に超えられるレベルではありませんが、チャレンジしていきたいと思います」

 希望に満ちた表情でそう語った山田は、険しく高い代表コンビの壁を乗り越えることが夢への近道だとも知っている。

 「今後、僕も日の丸を背負ってプレーしたいと思っています。2人を超えることができれば、それをかなえられるはずです」

 そこは約束の舞台でもある。昨季まで明大所属で、来季から再び同じユニホームを着るDF室屋成(22)とは、青森山田高で切磋琢磨(せっさたくま)した盟友だ。その2人の間には同じ目標があるという。

 「セイ(室屋)とは、これまでも同時に味スタのピッチに立って試合をしたいと何度も話してきました。将来、日本代表でも右のCBと、右のSBで試合に出たいという目標があります」

 困難は承知の上。だが、だからこそやりがいもある。「これまで何度も挫折してきたが、乗り越えてきました」。大きな目標をかなえるために、山田が厳しいプロの世界の門を開く。 (馬場康平)

<山田将之(やまだ・まさゆき)> 1994(平成6)年10月1日生まれの22歳。埼玉県所沢市出身。186センチ、75キロ。小1のときに地元の南ファイターズサッカー団でプレーを始め、FORZA02年(東京)から青森山田高へ。同高では日本高校選抜の一員に選ばれ、法大では全日本大学選抜入り。今季はFC東京の特別指定選手としても登録され、3月20日のJ3第2節・琉球戦で先発、Jデビューを果たした。

◆永戸、開幕スタメン取る

 客を呼べる選手になるはずだ。左SBの永戸は強烈なシュートで相手ゴールを脅かす。左足からズドンと放たれるバズーカ砲はGK泣かせ。ひと昔前の選手でたとえると、ブラジル代表などで活躍したDFロベルトカルロスのようなタイプと言えば、イメージしやすいだろう。

 ただし、永戸の武器は左足だけではない。長山一也・法大監督が太鼓判を押す右足シュートも威力を秘める。「右足で点を取ったこともありますし、練習もしています」と本人も自信。相手が左足ばかりを警戒していると、切り返しての右足弾で裏をかかれるといった場面も見られるだろう。

 仙台の練習には2年前に初めて参加した。今季は開幕前の宮崎キャンプに呼ばれた。プロの世界で生きていく手応えについては既につかんでいるという。6月に左膝半月板を負傷し、8月に手術。まだ復帰したばかりだが、エネルギーは逆にあり余っている。「(仙台では)開幕からスタメンでやるつもりですし、主力として、シーズンを通して試合にずっと出続けていくのが目標です」と意気込んだ。

 試合に出場するだけではなく、もちろん、ゴールも貪欲に狙っていく。仙台では過去に右SBの菅井直樹(32)がシーズン7得点を記録したことがあるが、そのことを聞くと、「5点取れればいいと思っていましたけど、だったら、それ(7点)を超えたいです」と鼻息をさらに荒くした。

 出身は佐倉市で、“ミスター”こと、長嶋茂雄さんと同郷ということになる。「僕も“ミスター仙台”と呼ばれるくらいの存在になれたらうれしいです」と夢は膨らむ。「今すぐにでもJリーグで通用する選手」と仙台の関係者が前々からほれ込んでいた逸材が杜(もり)の都で大暴れする。

  (関孝伸)

<永戸勝也(ながと・かつや)> 1995(平成7)年1月15日生まれの21歳。千葉県佐倉市出身。172センチ、71キロ。保育園年中組のときに地元・佐倉市の中志津サッカークラブでプレーを始め、PBJ千葉ジュニアユースから八千代高へ。同高3年時に全国高校総体と全国高校選手権に出場したが、ともに初戦で敗れた。関東大学選抜A及びB。

◇“初対面”の印象

 ◆山田から見た永戸「大学1年生のときから(トップの)試合に出ていて、僕は真逆で下のチームでも出ていないような選手だったので、ライバルと言うより、大学サッカーというレベルの高い中で出ていてすごいなって、心から思っていました」

 ◆永戸から見た山田「最初に会ったのは4年前のここ(法大)での試験で、まず背がでかいなと。そのとき、(山田が)遅刻してきたんです(笑)。最初はちょっと抜けている人なのかなって思ったんですけど、一緒にプレーしていく中で責任感を感じましたし、サッカー選手として尊敬でき、自分も刺激されてきました」

◇プロで対戦したら

 ◆山田から永戸へ「日本代表になれる選手だと思っています。今後、敵になると考えると、正直、ちょっと手ごわい、やっかいな選手だと思うので、抑えるのには悩むかもしれません」

 ◆永戸から山田へ「足が長く、背も高いので、攻略するのは難しいと思います。自分も何かしらプレースタイルの幅を広げ、来年対戦できたらなと思っています」

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