トップ > 中日スポーツ > ゴルフ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【ゴルフ】

32人抜き!!がむしゃら諸見里 来季フル参戦まであと一歩の45位

2016年12月2日 紙面から

第3日、雨の中、10番でティーショットを放つ諸見里しのぶ=千葉市・東急セブンハンドレッドCで(武藤健一撮影)

写真

◇LPGA最終予選会<第3日>

 ▽1日▽千葉市・東急セブンハンドレッドC東C(6456ヤード、パー72)▽天候・雨のち曇り、10度、西北西2.2メートル▽102選手

 前日77位まで順位を落としていた諸見里しのぶ(30)=ダイキン工業=が冷たい雨の中で3連続を含む4バーディー、2ボギーの70をマーク。通算4オーバーとして一気に32人抜き、来季フル参戦権獲得が見込める35位まであと一歩の45位まで浮上した。トップは10アンダーのベイブ・リュウ(台湾)。有村智恵(29)=日本HP=はイーブンパー20位、森田理香子(26)=リコー=は6オーバー57位、北田瑠衣(34)は9オーバー80位と苦しい位置にいる。

 この4日間を勝ち抜いて、絶対に来季ツアーの第一線に戻る。諸見里はその一心で今季を過ごしてきた。11月初め、毎年必ず足を運んでいる大好きなBIGBANGのコンサートでさえ、QT(最終予選会)準備に集中するため見送った。なのに、2日目に77をたたいて77位。何が何でも30位台の順位で終わりたい。その強い気持ちがこの日、悪天候の中でのゴルフに乗った。

 「寒すぎて、手の感覚もなくなって、難しくて、最初の3ホールぐらいまでは死ぬかと思いましたけど」

 午前中は津々と雨が降り続いた。10番スタートから、12番では3メートルのパーパットを沈めてピンチをしのぐと、13番パー5で同じく3メートルを決めバーディーが先行。15番では3パットボギーも献上したが、16番で15メートル、17番でエッジからの7メートル、18番はピンそば2メートル弱につけて3連続バーディーを奪った。トータル4バーディー、2ボギーの70。「もうちょっと伸ばしたかったのが本音ですし、いけたと思うし…。でも、これでなんとか首の皮一枚つながったかな」。ようやく笑顔が戻った。

 3年前から悩まされた肋(ろく)軟骨痛と重度のアレルギー症状が原因で、昨季は思うようなゴルフができずに終わった。ツアー通算9勝の実力者が29戦で予選通過7。「ゴルフに手応えを感じていても体が動かせない。戦う準備ができない」とQT欠場を決意し、今季は推薦出場7試合のみで治療と休養に充ててきた。

 「整体、整骨、電気治療などを続けて…。カテーテルを通して患部の毛細血管にレーザーを照射する治療も試した。痛くて2時間泣きっぱなし。そんなこともありました」

 猛暑のころには十分に練習がこなせる体になり、10月末のセカンドQT(2次予選)から駒を進めてきた。昨季、「引退じゃありません。来年のQTには元気に戻って来ます」と誓い、今この場にいる。負けるわけにはいかない。最終日、必ずフル参戦権を取る。 (月橋文美)

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ