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【ドラニュース】

田村藤夫コーチ「しっかり捕れ、しっかり止めろ」

2016年12月2日 紙面から

木下を指導する田村バッテリーコーチ=ナゴヤ球場で(谷沢昇司撮影)

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 新コーチが抱負を語るインタビュー企画「新コーチに聞く」の最終回は、6年ぶり竜復帰となるバッテリー部門担当の田村藤夫コーチ(57)。2011年までと違うのは、捕手として絶対的存在だった谷繁不在という点だ。秋季キャンプではまず何に着手したのか、どういう捕手を育てていくのかを聞いた。 (構成・川本光憲)

 −秋季キャンプを見た印象は

 「ベテランがいないチームですね。年長の武山も32歳か」

 −米マリナーズなどで活躍した城島がプロの門をたたいたとき、ダイエー(現ソフトバンク)のベテランキャッチャーだった。若い捕手を育てるにあたって大事なこととは?

 「練習は基本動作の繰り返し。リードはゲームに出て勉強すること。まずは、ボールをきっちり受ける、ワンバウンドを止める、ということだね」

 −秋季キャンプでは、打撃マシンを使ってキャッチングをさせていた。マシンを使ってワンバウンドを前に落とすのはよくある光景だが、マシンの設定はストライクだった

 「みんなのキャッチングを見たかった。みんな谷繁前監督のキャッチングをまねしようとしていたけど、できる人はなかなかいないから。オレもできないぐらい特殊な捕り方なの」

 −どう難しいか

 「手のひらを極端にピッチャーに向けたまま、ボールを受ける。捕るというより、受ける。スタンダードな形としては、手のひらは少し下を向く。ボールが来たときは、ミットの親指以外の4本を閉じるようにして捕る。谷繁前監督のキャッチングは高度。古田と谷繁が比較されることがあるけど、古田は一般的、谷繁は特殊ということかな。谷繁のよさはミットを動かさないから、ピッチャーはミットから目線をずらさない。目印になるよね」

 −弊害もあるのか

 「キャッチャーは手首を固めたままになる。力を緩める瞬間がないから、捕るのが難しいし、セカンド送球を含めて次の動作へ移りづらい」

 −古田流でもいいと

 「キャッチャーの大事な仕事は、低めの球をいかにストライクと判定してもらうか。ピッチャーは練習から低めを大事に投げる。せっかく低めに来た球をストライクと言ってもらうために『古田のような一般的な捕り方でも大丈夫よ』と説明した。今、12球団でも谷繁の捕り方をするキャッチャーはいないよ。それだけ難しいから。レベルがとにかく高いのよ。秋季キャンプでは、低めのボールをきっちり捕る練習に終始しました」

 

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