2016年12月1日、韓国・京郷新聞によると、韓国国防部傘下の機関、防衛事業庁(防事庁)の職員が、韓国軍の未来武器体系に関する情報が含まれた数千ページ分の軍事機密を世界的な航空防衛企業に渡していたことが判明した。
韓国軍の関係者などによると、ソウル中央地検防衛事業捜査部はこのほど、英国の国防・航空宇宙関連企業BAEシステムズの韓国国内のエージェントに対し軍事機密を漏らした疑い(軍事機密保護法違反)で、防事庁の6級公務員イ(47)を拘束した。渡された情報には、軍事3級機密に当たる「合同武器体系目録書」や次期上陸突撃装甲車の作戦運用性能などが含まれていたという。
「合同武器体系目録書」は軍が3年ごとに発刊する数千ページに及ぶ文書で、運用中または今後運用が予定される武器リストのほか、導入予定の最新兵器に関する開発・運用戦略が記録されている。また上陸突撃装甲車は海兵隊の上陸作戦に投入されている水陸両用の機動装備で、18年からは新型車の開発が計画されている。
検察によるとイは庁内で国外軍需装備の導入に関わる部署に勤務しており、BAEシステムズの国内エージェントの代表にこれらの資料を渡した疑いが持たれている。検察はこのエージェントやイの勤務した事務所を家宅捜索し、犯行に関わった領官級の将校らを別途召喚した。
この報道を受け、韓国のネットユーザーは次のようなコメントを寄せている。
「韓国ほど機密流出が横行してる国も珍しいよ。保安や秘密意識なんてものはさらさらない。とにかく口が軽過ぎる」
「実に情けない。これが国か?」
「上が腐り切ってるから、こんなニュースを見ても何とも思わないね」
「金さえ払えば何でも差し出す国だな」
「英国だけじゃないよ。金正恩(キム・ジョンウン)の机にも、安倍(晋三)首相の食卓にも載ってるはずだ」
「国防部は泥棒の巣窟だね。防衛産業の不正を洗い出すだけで、徴兵ではなく志願兵制に変えられそうだよ」
「どうせ全部ばれるんだから機密も何もない。いっそインターネットに上げちゃえ」
「こういう人間を本当の逆賊と言う。全財産を没収して一生刑務所に入れてやれ」
「今年は悪いことばかりが続くなあ」(翻訳・編集/吉金)