【12月2日 AFP】中国の最高人民法院(Supreme People's Court、最高裁)は2日、殺人罪で有罪判決を受け、21年前の1995年に死刑が執行された男性について、死刑判決を破棄した。この事件では、2005年に別の男が犯行を自白していた。

 聶樹斌(Nie Shubin)さんは、強姦(ごうかん)と殺人の罪で有罪判決を受け、20歳だった1995年に銃殺刑に処された。

 ソーシャルメディアの公式アカウントに掲載された声明で最高人民法院は「当初の裁判で取り上げられた事実関係は不明確で、証拠として不十分だったと考えており、死刑判決を破棄して無罪とする」と述べた。

 2005年に逮捕された連続殺人犯の男が、この事件での殺害も自白したため、聶さんの遺族は再審理を訴えていたが、正式に再審が開始されたのは2014年になってからだった。

 中国で行われた刑事裁判の有罪率は99.92%で、警察が自白の強要に頼り、効果的な弁護も欠けているため、えん罪が助長されているとの懸念がある。(c)AFP