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鳥インフルに警戒 犀川白鳥湖と御宝田遊水池

水鳥への給餌を控えるよう呼び掛ける立て看板(背後は岸に上がった多数のカモ類)=安曇野市の御宝田遊水池で

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 県内最大のコハクチョウ越冬地である安曇野市の犀川白鳥湖と御宝田遊水池で、高病原性鳥インフルエンザに対する警戒が強まっている。新潟県内の養鶏場で感染が確認され、北海道や東北、九州でも死んだ渡り鳥から鳥インフルエンザウイルスの検出などが相次いでいるため。県松本地方事務所(松本市)は同市とともに監視を強化している。

 鳥インフルエンザはA型ウイルスによって鳥に発生する病気。ふんとともに排せつされたウイルスは経口(鼻)感染で広がる。渡り鳥が病原体の“運び屋”とされ、鶏やアヒルなどが大量死するケースもある。

 新潟県での感染確認を受けて県も警戒態勢に入ったが、今のところ県内での感染は確認されていない。しかし、シベリアなどからコハクチョウや多種のカモ類が渡ってくる安曇野市では、水鳥への給餌を控えるよう立て看板を出すなどして警戒している。

 中でも、御宝田遊水池では給餌を通じて人に慣れた多数のカモ類が岸に上がり、人に近づく。同地方事務所林務課の鳥獣対策専門員は「ウイルスに感染した鳥のふんを人や車が踏めば、他地域への感染拡大につながりかねない」と警戒を呼び掛けている。

 野鳥関係では、十一月二十九日に北海道でハヤブサ、青森県でオオハクチョウからそれぞれ鳥インフルエンザの陽性反応が出て、宮城県や鹿児島県でもマガンなどから高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されており、長野県内での警戒態勢は当分、続きそうだ。

 (野口宏)

 

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