【ソウル西脇真一】タイで1日、10月に88歳で死去したプミポン国王の長男ワチラロンコン皇太子(64)が王位を継承した。即位により1782年に開かれたチャクリ朝の第10代国王(ラマ10世)となった。
在位70年を誇り、絶大な人気を背景に国家統合のシンボルとして君臨したプミポン前国王亡き後、王室への「求心力」を維持して国の安定の要の役割を担えるかが、新国王の課題となりそうだ。
暫定憲法の規定に基づき、タイの暫定議会が先月29日、ワチラロンコン皇太子の王位継承を承認した。これを受けてポーンペット暫定議会議長が1日夜、首都バンコクで皇太子と会見して即位を要請。その後、王位継承がテレビなどを通じ国民に伝えられた。戴冠式は、死去から1年後に営まれる予定のプミポン前国王の葬儀後となる見通し。
プミポン前国王は10月13日に死去。直ちにプラユット暫定首相が皇太子への王位継承を発表したが、皇太子は「国民と悲しみを分かち合いたい」と即位を遅らせるよう求め、王位が長期間空位となる異例の状態が続いていた。
タイでは2014年にクーデターが起き軍事政権が続いているが、民政復帰に欠かせない新憲法案を承認し署名することが、ワチラロンコン新国王の最初の大きな仕事になりそうだ。