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小池知事が所信表明、復活予算を廃止 自民は反発
都議会定例会が開会

2016/12/1 19:35
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 東京都議会の定例会が1日開会し、小池百合子知事が所信表明演説で、都の予算編成で慣例だった議会による200億円の「復活要望枠」について来年度予算から廃止する考えを改めて示した。小池知事は「自分たちの税金がどのようにいかされていくのか、一人でも多くの都民に知ってほしい」と求めた。

都議会定例会の本会議で所信表明する小池都知事(1日午後)
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都議会定例会の本会議で所信表明する小池都知事(1日午後)

 小池知事は所信表明の冒頭、「多くの都民に都政や都議会を注視してもらうことは非常に重要」と指摘。予算編成に当たり「都議会、各種団体からの要望をオープンな場で聞くことで都政の『見える化』を進める。政党復活予算の仕組みは終了とさせていただく」と明言した。

 手ぶりを交えた演説は約40分。「現状維持は快適だが後退をもたらす。議会においても改革への議論が始まろうとしていると聞く。改革を進める意欲あふれるみなさまと共に歩んでいきたい」と議会側をけん制する形で締めくくった。

 終了後に報道陣の取材に応じた小池知事は復活予算について「(都議会自民党の)力の源泉だったことは事実だと思う」と指摘。「反発はされるが、普通の地方自治ではあり得ない。廃止は改革の最初の一歩だ」と述べた。

 最大会派の自民側は既に抗議書を提出している。同党の高木啓幹事長は1日、「自民党のために復活枠があったという気持ちは全くない。知事の補完機能として、都政全体のために提言してきたつもり」と反論。だが「代表質問などに盛り込むのか」との問いには「今それを明らかにする段階ではない」と明言を避け、「知事の方針に対応して、これからの議会活動をしていく」と述べるにとどめた。

 公明党の東村邦浩幹事長も「200億円は与党独自の政策財源と思われているが、そうではない」と指摘。復活要望枠の廃止については「それにのっとって政策を要望していく」と理解を示した。

 共産党の大山とも子幹事長は「復活予算は形骸化している。知事と今まで以上に時間をかけ意見交換したい」と廃止を支持。民進系会派の尾崎大介幹事長も「都民には分かりにくい」と賛同した。

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