中国のインターネット企業テンセント・ホールディングス(騰訊)が提供している簡易メッセージアプリ「微信」の利用者は、中国本土以外に移動したり海外の電話番号に変更したりしても、メッセージのやり取りが検閲されている可能性がある。カナダのトロント大学がこうした調査報告をまとめた。

  同大研究所の調査によれば、中国本土の電話番号で登録した微信(英語名ウィーチャット)のアカウントは、ユーザー名を変えない限り世界のどこから使っても、特定の単語が消されたり、メッセージがブロックされたりする。本土以外、例えば香港の電話会社を通じてアカウントを作成すると、こうした制約を免れることができるという。ジェーソン・Q・ウン研究員は「ユーザー登録した時点で負わされた検閲のくびきから逃れられないというのは気になる話だ」と述べた。

  テンセントによれば、同社は営業しているそれぞれの国の法と規制を順守している。1日の電子メールで、「微信はこれまでもこれからも、価値創造というテンセントの中核的使命を堅持する」とコメントした。

原題:WeChat Censoring Messages Even Outside China, Study Says (1)(抜粋)

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