東京都議会の定例会で、所信表明を行う小池百合子知事=東京都新宿区で2016年12月1日午後1時8分、中村藍撮影
東京都議会定例会が1日午後に開会し、小池百合子知事は所信表明で「現状維持は衰退だ」と議会改革を促した。「改革を進める意欲あふれる皆様とともに歩みたい」とも述べ、自身の支持勢力への参加も呼びかけた。8月の就任以来打ち出してきた「ブラックボックスとの対決」の姿勢を強め、最大会派の自民党をけん制する内容となった。
都議会各会派の要望を受けて原案になかった事業を予算案に入れる200億円規模の定例の「復活予算」枠についても改めて廃止を宣言した。
小池知事は都知事選で都議会自民党を「ブラックボックス」と批判。前回の都議会定例会(9~10月)では、各会派から事前に渡された質問の概要に対し、知事側が大まかな内容や答弁者を答える「答弁調整」を拒否するなど慣例に従わない姿勢を見せた。また10月には塾長を務める政治塾も開き、来夏の都議選に向けて揺さぶりをかけている。
さらに11月25日の記者会見では「予算編成権は知事の方にある」と復活予算廃止を発表。自民党が「知事と議会の意思を予算にバランスよく反映させることが目的の復活予算の仕組みを事前の説明もなく廃止することは、議会軽視と言わざるを得ない」と反発していた。
定例会は15日までで、7日に各会派の代表質問、8日に一般質問がある。【林田七恵】