DeNAが運営するデマサイトキュレーションサイトのウェルク(WELQ)がSEOのハッキングをやりすぎて、絶賛炎上中みたいですね。
ただどうも、はてな界隈はブコメを見ていても、SEOに関しては情弱が多いようで、なぜWELQのSEOが強いのかを詳細に語ったコメントやエントリーがあまり上がってこないなと言う印象を受けました。
そこで、普段ははてぶロム専の現役アフィリエイターがWELQのSEOが強い理由をただで解説してあげようかなと思ったわけです。
どっかのコンサルタント(笑)みたいにアドブロックをブロックするみたいなけちくさいことはやらないんで、安心して読んでくれればと思います。別にこの記事で1円も稼ぐ気はないんで。
WELQのSEOが強い5つの理由とは?
最適化された内的SEOのサイト構造
WELQはSEOを極限まで高めるために、サイト構造を最適化させています。例えば、タイトルをh1タグ、小見出しをh2タグ、小見出しの答えをh3タグに指定することで、狙ったキーワードの訴求を最大限グーグルにアピールすることができるのです。
ちなみに一昔前にSEOが強いと言われたNAVERまとめの小見出しはpタグを使用しており、無料ブログの中ではSEOが強いことで有名なはてなブログは小見出しにh3タグを使用していることを踏まえると、これら巷でSEOが強いと言われているサービスよりもさらにSEOの最適化が進んでいることがわかります。
画像の多用による滞在時間の向上
グーグルがサイトを評価するSEOの重要指標の1つにユーザーの滞在時間があります。内容を変えずに滞在時間を伸ばす一番簡単な方法は、画像を多用することです。どこかのリストラ担当部長のように、画像も入れず、改行もせずに文字ばかりを書いていては、一部のファンを除いては短時間で離脱をしてしまうわけです。
画像を入れることで記事としてとっつきやすくなる上に、スクロールを促すことで滞在時間のアップにつながるというわけです。箇条書きにすれば数行で済むような内容も、各箇条書きを小見出しにして、画像と適当な解説を付けてあげることでSEOのハッキングができてしまうわけです。
グーグルのサジェストワードを活用したユーザーの検索意図の網羅性の担保
近年のSEOで重要視されているのは検索意図の網羅性です。検索者が求めている情報を1つのページに全部まとめてあげることでSEOの評価が上がるのです。
では、検索意図をどうやって網羅すればよいかというと、グーグルのサジェストワードを活用することです。検索でwelqと入力すると、「welq seo」、「welq dena」、「welq 炎上」、「welq パクリ」などの関連語が登場するので、これらをすべて見出しや小見出しに入れてあげて、記事を作ることで、検索者が気になるワードを一通り網羅できるわけです。
WELQはこのように、狙ったワードのサジェストを一通り見出しや小見出しに含めることで、あのうっすい内容の記事でも、他サイトよりも検索意図の網羅性を高めているわけです。
クリックしたくなるタイトル付けによるクリック率の向上
グーグルのSEOのロジックは、概ね30位以上と30位以内では評価方法が大きく異なります。30位前後までは被リンクによる外部SEOの効果が比較的高いのに対し、30位以上の記事を上げていくためには、ユーザーに記事をクリックしてもらい、長く滞在して貰う必要があります。
そのためには、「WELQ SEO 強い理由」とかいうクソタイトルではなく、「現役アフィリエイターがWELQのSEOが強い理由を解説しよう」のように、はてブではあまり目立たないアフィリエイターの立場を全面に出すとか、「はてブの情弱どもの92%は知らないウェルクのSEOが強い5つの方法」みたいな数字や煽り、ネガティブワードを多用したクリックを誘発するタイトルにする必要があります。
WELQに関しては、検索の多い複合ワードをタイトルに入れつつ、このようなクリックを促すタイトル付けをしています。
オールドドメインからの301リダイレクトの活用
アフィリエイターの間では常識的に使われているブラックSEOの手法として、オールドドメインと301リダイレクトの活用があります。
オールドドメインというのは期限切れになった古いドメインのことで、たくさんの被リンクが付いたドメインパワーの高いものを取得し、そこから301リダイレクトを飛ばすことで、ドメインパワーを引き継ぎ、強力なSEO力を発揮することができるのです。
WELQでは例えば2014年の5月に登録がなされたmededgeから301リダイレクトを飛ばしているのが確認できます。内的SEOだけではなく、ブラック手法による外的SEOも最大限活用しているわけです。
WELQの記事を書いているのは一般ユーザー?それともライター?
上記の高度なSEO手法が統制の取れた記事として大量投下されていることから、NAVERまとめのような一般ユーザーの書いた記事ではなく、DeNA社が雇っているクラウドソーシングのライターによって書かれた記事であることは、どなたの目にも明らかでしょう。
では、具体的にどのようなサイトでどのように募集をしているのかを見ていきましょう。
ランサーズ
ウェルクはランサーズでライターの募集をしていました。一般的なはてブユーザーの検索力では見つけにくいように、サイト名、企業名を募集サイト上には直接出さずに、「有名メディアで執筆のチャンス★キュレーションライターテスト(ヘルスケア・美容系メディア)」というタイトルで募集をしています。
文字数は2000文字以上、文字単価は0.6円以上(例えば2000文字の記事なら1200円)、画像数は7枚以上で、月に10記事以上の投稿が義務付けられているという条件になります。
キュレーションテスト
検索避けのため、上記ランサーズの募集サイト自体には企業名やサイト名は書かれていませんが、そこに張ってあるグーグルドキュメントのリンクをたどると、「本案件はランサーズ社がDeNA社から委託を受け、ライター様を募集しております。」とはっきり書かれていますね。
クラウドワークス
クラウドワークスではもっと直接的に媒体名を記載した募集もあります。同じくDeNAのファッション系キュレーションメディアであるMERYが「MERYの記事作成」というタイトルでライターを募集しております。
WELQのSEOハッキングを牽引するSEO専門家山本敏史とは?
WELQは2015年10月に発足した比較的新しいキュレーションメディアです。ここまで高度なSEOハッキングを行っているのはどこのアフィリエイターだと思うかもしれませんが、牽引している正体はアフィリエイターではなく、サイバーエージェント出身のSEO専門家である山本敏史(やまもとさとし)氏です。
DeNAキュレーション統括部 グロースハック部部長
DeNAのキュレーションメディア群(WELQやMERYなど)を統括するキュレーション統括部を取りまとめるSEO担当の責任者です。
元サイバーエージェントのSEOエグゼクティブコンサルタントマネージャー
山本敏史氏は、元サイバーエージェントのエグゼクティブコンサルタントマネージャーです。BtoBのSEOサービスで多数のサイトの集客を担当してきたSEO対策のトッププレーヤーの一人です。
サイバーエージェント出身の起業家村田マリ氏によるヘッドハンティングでDeNA入社
山本敏史氏は、同じくサイバーエージェント出身で、iemoというインテリアに関するキュレーションメディアを運営してきた起業家村田マリ氏と繋がりがあると言われています。
DeNAがキュレーションメディアを最初に買収したのはMERYとiemoで、iemo出身の村田マリ氏がDeNA執行役員を務めていることを踏まえると、彼女のつてでヘッドハンティングされたという推測が成り立ちます。
昔のウェルクは低品質の量産記事ばかりだった
元々のWELQを始めとしたDeNAのキュレーションメディアは、低品質の量産記事の投稿が主体でした。WELQ開始前2015年9月のDeNAキュレーションメディアの月間利用者数はわずか40万人でした。
山本敏史氏入社後3ヶ月でSEOハッキングができる長文記事量産方針に転換
DeNAに入社して3ヶ月後のこと、それまでのキュレーション記事に関するSEO効果検証をしていた山本氏は、網羅性の高い長文記事がSEO的に高い評価を受けることを突き止めます。
そこで上司である村田マリ氏に、今までの低品質の量産記事から、SEOハッキングができる網羅性の高い長文記事を量産する方針に転換する提案をしたところOKが出たためそれを実施しました。
わずか1年で利用者数4倍もの急成長
その結果、2015年9月に40万人だったDeNAのキュレーションメディアの利用者数は、わずか1年で4倍の160万人へと成長。その中でもWELQは特に、健康関連の検索クエリのハッキングに成功し、今に至るわけです。
まとめ
いかがでしたか?記事の最後に「いかがでしたか?」と書かれるのが嫌いなはてブユーザーの皆さん、いかがでしたか(笑)?
今回ウェルクの記事っぽく、うっすい内容をhタグと画像を多用しながら長々書いてみましたが、ご満足いただけたでしょうか?
あ"ー、本当は今日1サイトアフィリエイトサイト作るつもりだったのに、ついついはてブの盛り上がりに反応して1円にもならない記事を書いてしまった。これ、最後に有料アフィリエイト教材のリンク張ったら絶対何個かは売れたよな。今回はただで書いてあげることにしたからやんないけどね。と、最後に本音ダダ漏れで終了。